概要
2018年7月
1日目に針ノ木大雪渓を登った後、憧れの鹿島槍ヶ岳を目指します。しかし、その間には長い長い稜線歩きが待っているのでした。眺望が良いので気持ちいい登山ではあるのですが、如何せん猛暑と長時間の行程に疲労が溜まります...
1日目の記事はこちら。
ルート
2日目
針ノ木小屋~針ノ木岳~新越山荘~種池山荘~爺ヶ岳~冷池山荘
コースタイム 10時間
3日目
冷池山荘~鹿島槍ヶ岳~冷池山荘~大谷原
コースタイム 8時間40分
針ノ木岳・鹿島槍ヶ岳登山記録
2日目
2日目は10時間超えの行程なので夜明け前の4時半からスタートしました。1時間程歩いて針ノ木岳の山頂で日の出を拝もうという算段です。
暗い中進み始めますが、星がよく見え、この日も天気に期待が持てます。
毎回思いますが、真夏なのに山の朝は寒すぎます。そのくせ日が出ると8時ぐらいでも灼熱になります。なんとかならないものですかね。
文句ばっかり言っていても仕方がないので登りなどハードなところは比較的涼しい早朝に合わせることで対応しています。今回も針ノ木小屋から針ノ木岳までの登りは1時間で約300m登るというかなりハードなところを早朝に合わせる計画。さらに、針ノ木岳山頂で日の出を拝めるなんて我ながら素晴らしい計画です。
予想通りかなり急斜面で寝起きの体にはキツい部分がありますが、まだ涼しいことと徐々に明るくなってきて綺麗な景色を見られることで幾分ましです。完璧な計画なはずでしたが、だんだん明るくなってきて焦ります。

日の出が先か、登頂するのが先か…!
なんとかギリギリのところで間に合いました。針ノ木岳山頂に到着した頃にちょうど日の出を拝むことが出来ました!

もう少しゆっくりして見たかったとは思いますが、天気が良くてもちょうど太陽の出る方角に雲があったりとうまく日の出を見られないということもよくあるので見られるだけ幸運だと思うことにします。
日の出を拝んだ後に山頂の証拠写真です。

200名山なのに山頂の標がちょっとしょぼい…いい山なのでもっと立派な看板があってもいいのに。

こちらは黒部湖方面。立山と剱岳がよく見えます。
おそらく針ノ木岳は黒部湖、立山、剱岳を最もよく展望できる(一般的な)山なのではないでしょうか。

剱岳のアップです。明らかにヤバそうな山であることがわかります。私にはそんな立山方面から剱岳に登る技術と勇気がないので早月尾根から登りたいと思います。

さらに水晶岳、鷲羽岳から槍ヶ岳へと向かういわゆる裏銀座もはっきりと見えます。2015年に通ったルート(薬師岳~雲の平~水晶岳~鷲羽岳~新穂高)もあるので感慨もひとしおです。こちらは体力的にキツいですがまさに秘境で素晴らしいルートでした。
北アルプスに来るたび思いますが、槍ヶ岳はどこからもはっきりと見えて本当に美しいです。まさに北アルプスの盟主。行こう行こうと思いつつ後回しになって未だに行けていないのが残念ですが。

こちらはこれから進む予定の道です。アップダウンが激しそうですが良さそうな稜線です。
期待以上に展望の良かった針ノ木岳に別れを告げ進みます。
名残惜しいですが先も長いので行かなければいけません。

稜線続きで基本的には左手には黒部湖、立山、剱岳が見えます。
さらに高山植物もたくさん咲いています。


今回は見つけられませんでしたが、ここには高山植物の女王とも言われるコマクサも咲いているみたいです。
1時間程度でスバリ岳に着きました。

山頂の看板に既視感があります。針ノ木岳はスバリ岳と同格という認識で良いのでしょうか…?

もう慣れてしまっていて道中は何も感じませんでしたが改めて見るとかなり良い景色です。


道中はこんな感じでアップダウンが激しいことが見て取れます。
スバリ岳から次の赤沢岳までの間は非常に高山植物が豊かでした。


色とりどりのお花です。




コマクサもありました!こんなに群生しているのは珍しいです。
そうこうしているうちに赤沢岳に到着しました。

山頂の看板が立派です。

赤沢岳もかなり良い展望です。
おそらく赤沢岳が立山、剱岳に最も近いのではないでしょうか。わざわざここまで来る人はあまりいないと思いますが。

剱岳のアップです。かなりゴツゴツしていることがわかります。

綺麗な青空と黒部湖方面です。

こちらは来た道。

これから進む道。次は鳴沢岳です。
赤沢岳から鳴沢岳までは1時間程度です。
途中も基本的に景色は良いですが、絶景の連続で感覚が麻痺してきます。

鳴沢岳に到着!
鳴沢岳では針ノ木雪渓を正面から見ることが出来ます。

こんな急で長い雪渓だったんですね。右手が針ノ木岳から今日通ってきたルートです。
さらに岩小屋沢岳まで進みます。何も言うことがありません。

登っている時はあまり感じなかったですが、かなりいい景色ですね。

ここまで来ると剱岳の見える角度が変わります。見える角度によって雰囲気がかなり変わります。こちらから見るといっそう険しい山だという印象です。
さらに歩いていくと種池山荘に着きます。

ここまで来るとかなり賑わっています。
人が多いと安心しますが、個人的には先程までの人が少ないルートが好みです。ちなみに種池山荘に到着したのは12時半でした。4時半に出発したのでここまで来るのにすでに約8時間かかったことになります。
本日の目的地の冷池山荘まではあと2時間ほどなのでもう少し!とこの時は思っていました。
種池山荘を出発して爺ヶ岳へと向かいます。しかし、時刻は13時と1日で最も気温が高い時間帯です。さらに8時間歩いている疲労でもう体力があまり残っていません。そんな私にとっては爺ヶ岳への道のりは厳しいものでした。登頂するのは断念して巻き道を通ってショートカットしました。
苦しみながらなんとか歩みを進めていた私のもとに天使が舞い降りました。





雷鳥の親子です!こんなに間近でみられたのは初めてです!何枚もサービスショットを撮らせていただきました。こうして私は雷鳥の親子に元気をもらってなんとか本日の目的地である冷池山荘まで到着しました。
15時頃に到着しましたが、すでにテン場にはたくさんテントが張られていました。沢山の人がいる中で針ノ木岳から来た人はあまりいないだろうな…とか考えると優越感に浸れて気分がいいものです。
ここまでこんなに楽しんだのに今回の本命は明日の鹿島槍です。本当に疲れたので明日に備えて早く寝ました。
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