概要
日時:2021年7月
南アルプス南部の仁田岳まで日帰りで登ってきました!
コースタイム16時間越えのロングコースだったので疲れましたが高山植物もたくさん見ることができ、山頂付近からの眺望も素晴らしかったです。
登山レベル 高
コースタイム、標高差ともに激しいため体力が必要です。無理して日帰りしなくても茶臼小屋等でテント泊するとかであれば難易度はそこまで高くないと思います。
また、かなり揺れる吊り橋があるので高所恐怖症の方にとっては怖いです。(私も怖かった...!!)
アクセス
登山の起点は畑薙第一ダム
本当は沼平ゲートまで行きたかったのですが、沼平はすでに満車だったため畑薙第一ダムに駐車しました。
畑薙第一ダムまでは新東名高速「新静岡IC」より約2時間かかります。かなり奥まった場所にあるためアクセスが大変ですね。
公共交通機関では夏季のみ静岡駅からバスが出ています。詳細は静鉄バスのHPをご覧ください。
ルート
畑薙第一ダム〜沼平〜茶臼岳登山口〜ウソッコ沢小屋〜横窪沢小屋〜茶臼小屋〜茶臼岳〜仁田岳〜茶臼岳〜茶臼小屋〜横窪沢小屋〜ウソッコ沢小屋〜茶臼岳登山口〜沼平〜畑薙第一ダム
コースタイム 16時間45分
標高差もあるため体力に自信がない方は1泊した方が無難です。私は日帰りで行きましたが、有事に備えてツェルトは持参していきました。
茶臼岳、仁田岳登山記録
登るまで
やっと梅雨明けして本格的な夏山シーズンが到来しました。去年から今年にかけて体力がついてきた気がするため南アルプス南部にも無理やり日帰りで行こうという心境になりました。
以前までだったら茶臼岳、仁田岳まで日帰りピストンなんて計画、思いつきもしなかったでしょう。
畑薙第一ダムに到着したのは午前4時ごろ。ちょうど日の出の少し前でうっすらと明るくなってきました。
登山開始
畑薙第一ダムから車道を25分ぐらい歩くと沼平ゲートに到着します。
ゲートの横から進みます。
畑薙湖を見ながら車道をひたすら歩きます。車道が長いので自転車で通行している方も結構いました。
畑薙大吊橋が見えてきました。
茶臼岳登山口に着きました。ここから畑薙大吊橋を渡ります。
高度感もあり揺れるためかなりスリリングです。若干高所恐怖症な私は下を見ないように無心で歩いていました。
吊り橋を渡り終えると登山道になります。
道幅の狭いトラバースなどもあるため通行に注意が必要です。
ヤレヤレ峠に着きました。ここから一旦下ります。
程なくして沢沿いに出ます。ここからしばらく沢沿いを登っていきます。
小さな吊り橋を渡ります。この吊り橋も結構揺れて怖かったです。
木でできた簡易の橋を渡る箇所もあります。
3号橋は完全に崩壊していました。先程の木でできた簡易の橋は3号橋の代替ルートなんでしょうね。
次第に沢沿いから少し外れて山道となってきます。
谷の部分を吊り橋で渡ります。この吊り橋は少し傷んでいたので怖かったです。
ウソッコ沢小屋に到着しました!ここまで2時間ぐらいでしたがバラエティ豊富で楽しいです。
こちらがウソッコ沢。水量が豊富な沢で清涼感があります。
不安定な階段があります。一部崩壊しているところは無理に階段を使用しない方が安全ですね。
ウソッコ沢小屋から先の道は傾斜が急になってきます。
日も差してきて次第に暑くなってきます。
中間地点の中の段に到着。まだまだ登ります。
相変わらず急登が続きます。今回は日帰り用の荷物だからいいですけどテント泊用の装備でここを登るのはかなりキツそうです。
横窪峠に着きました。ここから少し下ります。
横窪沢小屋に到着しました!登り疲れたので少し休みます。
横窪沢小屋から先も急登が続きます。
展望ベンチからは大無間山方面がよく見えます。相変わらずギザギザしていてヤバそうな山ですね。
途中には倒木ベンチという場所もありました。横窪沢小屋と茶臼小屋の中間地点だそうです。
水呑場というスポット。水場ではないのでご注意を。
樺段に到着。ここまで来ると茶臼小屋まであと少しです。
ちなみにここまで鬱蒼とした樹林帯で眺望がほとんどない苦行のような急登です。
樺段からさらに登っていくと青空が見えるようになってきました。そろそろ森林限界かな...?
徐々に開けてきます。
高山植物も見られるようになってきます。こちらはおそらくミヤマキンポウゲ。
こちらはシナノキンバイ。
こちらはタカネニガナ。
一気に視界が開けて富士山もよく見えるようになります。
安部奥の山々もよく見えます。
天気に恵まれた日で本当によかったです。ここまで苦労して登ってきて景色が悪かったら最悪ですからね(笑)
茶臼小屋が見えてきました!
茶臼小屋周辺はお花畑が広がっています。こちらはサンリンソウ。
茶臼小屋から先も登りが続きます。もう少しで稜線に出られるので頑張りましょう!
標高が高くなってきたのですぐに息が切れます。シナノキンバイ、ヨツバシオガマなど相変わらず高山植物が豊富なので立ち止まって休みながら鑑賞を楽しみます。
稜線上に出ました!ここで上河内岳と茶臼岳に分岐します。
稜線に出ると聖岳が見えるようになります。さすが南アルプスなだけあって一つひとつの山に迫力があります。
茶臼岳まではあと30分ぐらい!
北西方面には中央アルプスの山も見えます。
西方面には恵那山も見えます。
茶臼岳に到着!畑薙から5時間半ぐらいかかりました。
300名山にも選定されており、意外とそこそこの人で賑わっていました。
山頂からの展望は最高の一言です。左から兎岳、聖岳、(見切れてますが)上河内岳が見えます。
南方面には畑薙湖と深南部も見えます。こんな下から登ってきたのか...と感慨深いです。
富士山は少し雲がかかってきました。富士山の手前には青薙山なども見えますね。
こちらが光岳方面。これから仁田岳まで向かいます。
茶臼岳から少し下ります。また樹林帯に戻って眺望は無くなってしまいますが、これはこれでいい風景です。
仁田池に到着。あんまり綺麗な池ではないです。
仁田池より先は木道があります。特に湿原とかいうわけではありませんが、木道があるだけで雰囲気がいいですね。
木道の脇にはハクサンフウロも咲いていました。
聖岳、上河内岳、茶臼岳の並びが美しい。
希望峰という分岐に到着。このまま真っ直ぐ進むと光岳まで行けますが、今回は仁田岳方面へと向かいます。
正面に見えるのが仁田岳。
ハイマツ帯の道を登ります。
仁田岳に到着!茶臼岳から1時間ぐらいでした。
仁田岳からは光岳がよく見えます。
光岳に至る縦走路もよく見えます。ここから光岳まで片道4時間ぐらいかかるのでさすがに光小屋で1泊しないと厳しいですね。
兎岳、聖岳、上河内岳、茶臼岳の眺望も素晴らしいです。
もともとあまり人がいないエリアでしたが、仁田岳はその中でも特に人が少なくて最高です。
貸切状態の仁田岳を満喫した後に下山することとします。
帰るには再度茶臼岳に登る必要があります。
炎天下の中登るのはきつい...
光岳方面から見ると茶臼岳は岩岩していて目立ちます。
本日2回目の茶臼岳に到着!
光岳方面から茶臼岳に登ってくると強い人っぽい雰囲気を醸し出せます(笑)
茶臼岳の山頂からは相変わらず展望が素晴らしいです。
茶臼岳で一休みしたら下山します。
上河内岳の奥に見えるのは笊ヶ岳。笊ヶ岳も茶臼岳に負けず南アルプス南部の景色が素晴らしいです。(茶臼岳に負けずキツいルートですが...)
分岐まで戻ってきました。稜線上からの風景はこれで見納めです。
天気が最高の日に登ってくることができてよかったです。
茶臼小屋まで戻ってきました。
天気も良く、ここまでは直射日光をモロに受けるのでかなり暑いです。
茶臼小屋より先は樹林帯に入るため暑さは幾分マシになります。
横窪沢小屋まで戻ってきました。ひたすら無心で下ります。
ウソッコ沢小屋まで戻ってきました。この辺りまで下ると足への負担も大きくなってきます。
沢沿いを歩き、再度登りに入ります。
ヤレヤレ峠に到着。疲労が溜まった後の登り返しでまさに「ヤレヤレ...」となります。
畑薙大吊橋まで戻ってきました。渡る時には風が強くかなり揺れて怖かったです。
無事下山することができました。が、ここから1時間ぐらい林道歩きが続きます。
こんな感じの真夏の炎天下の林道歩きはかなりキツいです。
幾度も自転車の人に抜かされます。今後来る時には折り畳み自転車を持ってこようと心に誓いました。
畑薙湖を見ながら林道を歩き続けること1時間、駐車場まで戻ってきました。
コースタイム16時間45分でしたが、休憩等含めて12時間ぐらいで戻ってくることができました。
登山後記
茶臼岳、仁田岳は人も少なく、景色も素晴らしい山でした。あまりメジャーな山ではないですが、そこに良さがあります。
今回のように仁田岳まで行くと少しキツかったですが、茶臼岳までの往復だったら体力作りにちょうどいいと思いました。
また体力をつけたら上河内岳まで日帰りでも行けそうですね。機会があれば茶臼岳から光岳方面へ縦走したり、聖岳まで縦走したりもしてみたいです。妄想が膨らみます(笑)
アクセスが難しいのが難点ですが南アルプス南部の山々は良いですね。次はどこに行こうかと考えるだけで楽しいです。
それではまたっ!
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