概要
日時:2015年8月
北アルプス雲ノ平縦走の記録です。折立から登り雲ノ平まで行きました。4日目は雲ノ平から水晶岳、鷲羽岳へと向かいます。
これまでの道のりの詳細は以下をご覧ください。
登山レベル高
雲ノ平同様、水晶岳や鷲羽岳もかなりの奥地にあり、どのように行っても2泊か3泊を必要とします。エスケープも簡単にはできないので天候や体力に注意も必要です。
ルート
4日目
雲ノ平キャンプ場〜祖父岳〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜双六小屋
コースタイム 9時間30分
5日目
双六小屋〜鏡平山荘〜わさび平小屋〜新穂高温泉
コースタイム 5時間50分
雲ノ平縦走4日目登山記録
おはようございます。
この日は3時半にスタートです。10時間程度の長時間の行程となるので頑張りましょう。
スタート時は当然日の出前ですので辺りは真っ暗です。1時間程度登って、祖父岳で御来光を見られれば良いかと思います。
暗い中、ヘッドライトの明かりを頼りに歩いていきます。暗いと分岐が分かりにくいので前日のキャンプ場で明るいうちに確認しとくのがいいいですね。
寒いし暗いし荷物は重いし傾斜は急なので辛い行程となります。毎度のことですが、日が出た後の素晴らしい光景を期待して頑張って登りましょう。
5時ごろに祖父岳に到着しました。だんだん辺りが明るくなってきました。
空がオレンジになってきました!日の出が近いです。
ちょっと雲があってバッチリと御来光が見えたわけではないですが、日の出の様子が見られたので満足です!
祖父岳の山頂看板です。もうちょっと立派な看板を立ててあげたい。
明るくなってきたので周囲の景色も見てみましょう。
北西の方面に見える薬師岳です。結構距離はあるはずですが大きく見えます。
こちらは東側の鷲羽岳。後ほど向かいますが、アップダウンが激しそうですね。この時はかなり苦しむとはまだ知らないのでそんな呑気なことを思っていました。
南をみると笠ヶ岳まで見えます。笠ヶ岳もかなりの急斜面であることが分かります。
槍ヶ岳もバッチリ見えます。さすがですね。
祖父岳の山頂は素晴らしい展望でした。まずは水晶岳に向かって進んでいきましょう。
30分程度アップダウンを進むと岩苔乗越に着きます。薬師岳が見えます。
空が青くなってきて非常に美しい風景です。
さらに進んでいくと正面に水晶岳が見えてきます。かっこいい。
こんなところにも高山植物が咲いています。こんな岩の隙間から生えるなんて生命力がすごい。
奥に見えるのが水晶岳。黒岳とも言われるのも納得の黒さ!
振り返ると鷲羽岳、笠ヶ岳などが見えます。
祖父岳から1時間30分程度で水晶小屋に到着します。水晶小屋に荷物をデポさせてもらいました。荷物がなくなって体が軽い!これだったらどこまででも行けそう!
水晶岳の全貌が明らかになります。かっこいい。
雲ノ平の方面を見てみます。かなりの急斜面となっていて結構スリリングです。
スリルはありますが、後ろを振り返ると景色が素晴らしいのでついつい見てしまいます。
徐々に登りも激しくなり、岩場やハシゴが連続してきます。
雷鳥さんもいました!出会えてラッキーですね。いいことありそう。
山頂に近づいてくると岩場がかなり険しくなってきます。奥に薬師岳が見えますが、よそ見をせずに登りましょう。
岩場を登り切ると水晶岳に到着!
山頂看板は百名山らしからぬ手作り感があっていい味を出しています。
水晶岳の山頂からは360°の展望です。天気も良くて最高の景色!
こちらは北方面。赤牛岳に続く稜線です。
北西方面。水晶岳の岩稜と奥には薬師岳です。
こちらは南西方面。雲の平と、奥には黒部五郎岳が見えます。
こちらは南方面。鷲羽岳を中心にして槍ヶ岳や笠ヶ岳も見えます。
登ってきた道や水晶小屋がくっきり見えます。奥には槍ヶ岳。
水晶岳はフォルムがかっこいい上に、眺望も素晴らしい山でした。かなり奥まったところにあるので行くのが困難ですが、行く価値がある山です。
水晶岳からはワリモ北分岐まで来た道を引き返します。
ワリモ北分岐の少し手前からワリモ岳や鷲羽岳がよく見えます。結構近いように見えますね!
ワリモ北分岐から10分程度。なだらかな登りで右手には薬師岳、雲ノ平、祖父岳などの眺望が良く気持ちよく登れます。
分岐から40分程度。かなり登ってきて黒部五郎岳もよく見えるようになってきました。
道は険しくなってきて、ワリモ岳手前には岩場があります。疲労が溜まってきてこの辺りで結構キツくなってきます。
そして、分岐から50分程度、ワリモ岳を通過します。
奥に見えるのが鷲羽岳。登り返しの標高差に絶望します。今見るといい景色なんですけど、登っている時は絶望的な景色でした。
黒部五郎岳方面。谷になっている部分が黒部源流です。黒部源流ルートではこんな辛い登りをしなくてもいいのか...
ワリモ岳からいったん下り、鷲羽岳を目の前に臨みます。凶悪な登りです。
ちなみにこちらがワリモ岳です。かなり下ってきたことが分かるかと思います。
体力的にも精神的にもかなり辛いですが、頑張って登りましょう。
周囲の風景は美しいですが、正直そんなに楽しむ余裕はありません。もったいない。
しんどくてひたすら登るのもできないので休憩がてら立ち止まりながら写真を撮りまくっていました。
今見ると非常に美しい景色です。最高の景色を余すことなく満喫できるようにしっかり体力をつけなければいけないですね。
山頂近くなってくるとやはり急な岩場となってきます。山頂に着いたらゆっくり休憩するんだ...
そして、鷲羽岳山頂に到着!苦労して登ったので感慨もひとしおです。
周囲を見渡してみましょう。
こちらは南東方面。槍ヶ岳と鷲羽池です。鷲羽岳といえばこの景色が有名ですね。
南には笠ヶ岳が見えます。
南西方面には黒部五郎岳の稜線が見えます。
恥ずかしながら黒部五郎岳や笠ヶ岳についてあまり知りませんでしたが、俄然行ってみたくなりました。機会があれば折立〜黒部五郎岳〜笠ヶ岳〜新穂高温泉という縦走もしてみたいですね。
山頂からの景色に心も体も癒され、下山することとしました。
当然のように急斜面です。ガレ場となっているので注意して下りましょう。
一通り下りたところで振り返ってみましょう。鷲羽岳はやはりかなり大きいです。
鷲羽岳から1時間程度下ると三俣山荘に着きます。今までこれほど疲れた下りはありません。
三俣山荘から見た鷲羽岳。デカすぎます。
こちらは三俣蓮華岳方面。しばらくはやや平坦な道となりますが、また結構登らないといけないです。
体力に不安があれば三俣蓮華岳はカットして巻道ルートを通って双六小屋に行くことも可能ですが、せっかくなので三俣蓮華岳にも登ることにしました。
三俣山荘から三俣蓮華岳まではコースタイム1時間ですが、鷲羽岳で体力を消耗してしてしまったため辛い登りとなります。
山頂近くまで登ってくると美しい稜線を望めます。しかし、天気が怪しくなってきたのが少々気がかりです。
頑張って登り切ると三俣蓮華岳に到着!
三俣蓮華岳は名前の通り、三県の県境となっています。山頂看板にもこのように書かれていました。こういうのなんかいいですよね。
三俣蓮華岳からは雄大な水晶岳を見ることができます。
景色もよく、三県の県境も見られたので頑張って登ってきてよかったです。
三俣蓮華岳からは双六岳方面の稜線を歩きます。美しい稜線ですが、周囲がガスってきました...
ガスが深くなってきただけでなく、雨まで降ってきました。双六岳にも登ろうとしていましたが、この調子では展望が期待できないので中道ルートを選択して山頂を回避しました。(断じて体力的に厳かったからカットしたわけではない)
一面真っ白。逆にここまで快晴続きだったのがすごい幸運でした。4日もあれば雨が降る時もありますよね。
歩いているうちに雨も止み、ガスも晴れてきました。
なんと、虹が見えました!虹を見てテンションが上がるのなんていつ以来でしょうか。
大変疲れましたが、最後にいいものを見られ、無事本日の目的地の双六小屋に到着しました。
双六小屋からは鷲羽岳がよく見えました。やはり大きくて凶悪な山です。素晴らしい山であることは間違いないんですけど。
この日は前日までの疲労の蓄積に、激しいアップダウンも重なり非常に疲れました。
明日はやっと下山できます。3日目4日目ぐらいになってくると下界が恋しくなってきます。たまに10泊ぐらい縦走する強者もいますが、私には到底真似できないですね。
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