概要
日時:2021年9月
新潟県の大源太山(清水峠の近くの方)に登ってきました。
※大源太山と名のつく別の山が同じ山域(三国峠の近く)にあるので混同しないようご注意ください。
「上越のマッターホルン」の異名を持つほど鋭く尖った山容をしており、岩場や鎖場がたくさんあって適度なスリルを味わえる山でした。
また、巻機山や谷川岳に近いこともあり眺望も素晴らしかったです。
登山レベル 高
渡渉が2箇所、山頂付近には岩場や鎖場が多数あります。また、コースも長く登りも急なのである程度の体力が必要です。
アクセス
登山の起点は大源太山登山口
自動車で行く場合、関越自動車道「湯沢IC」より20分程度です。
公共交通機関で行く場合、大源太キャニオンまでバスが出ており、そこから林道を1時間程度歩くことで登山口までアクセス可能です。バスの時刻表などの詳細は南越後観光バスのHPをご覧ください。
ルート
登山口〜大源太山〜七ッ小屋山〜蓬ヒュッテ〜シシゴヤノ頭〜登山口
登山口からの周回コースです。(蓬ヒュッテまで行かなければ20分程度短縮可能)
コースタイム 8時間20分
大源太山登山記録
登るまで
個人的な話ですが、谷川岳は結構好きな山なんですよね。東京に住んでいた頃は比較的近いこともあって何度かリピートしていました。
そういえば最近谷川岳方面の山に行っていないなと思い、久しぶりに行きたくなりました。
ということで以前から目をつけていた大源太山に登ることとしました。
登山口に着いたのは午前2時半ぐらい。東京からだったら結構近いイメージがありましたが、現在住んでいる静岡からはかなり遠かったです...
5時過ぎまで車内で仮眠をとりました。
駐車スペースは10台ほどでしたが、5時半時点では私含めて2台しかとまっていなかったです。
登山口は駐車場のすぐ近くにあります。
登山開始
はじめは緩やかな登りの歩きやすい道が続きます。
登山口の標高は710mとそこまで高くはありませんが9月に入って朝晩が涼しくなったこともあって肌寒いぐらいでした。
結構な水量の沢を渡る場所がありました。うまく歩かないと登山靴が浸水してしまうので沢渡り用の靴を別に準備しておくのがいいかもしれません。
渡渉を終えると分岐に到着します。分岐を左側に進みます。
分岐からしばらく進むとまた渡渉地点があります。水量が多いので増水時には危険かもしれません。
2つ目の渡渉を終えると登りは急になってきます。
急登が続きますが道の状態は悪くないので歩きやすいです。正しい道を示すピンクのテープも頻繁にあるので道にも迷いにくいんじゃないかと思います。
赤い木の実を見ると季節は夏から秋に移り変わったんだなと実感します。
少し登ると北側の景色が見えるようになってきました。天気が良くて最高!
ロープを使って急斜面を登る場所もありました。
森林の雰囲気も変わってきました。もうすぐ眺望が開けそうな感じです。
南西側の稜線が見えてきました。帰路に使う道で、中央左側に見えるピークがシシゴヤノ頭ですね。
標高が高くなってくると高山植物も豊富になってきます。
きれいな花ですが名前がわかりません...詳しい方がいたら教えてください!!
山頂付近から朝日が登ってきました。
山頂は近く見えますが、本当の山頂はこのピークの奥にあるので実際は結構登ります。
かなりのヤセ尾根を通ります。両側が切れたっているのでスリルがあります。
振り返ると北側には六日町市街と金城山が見えます。この辺り一帯は山深いことがよく分かります。
山頂付近も高山植物がたくさんあります。こちらはシラネニンジンでしょうか。
こちらはイワショウブ。
また、山頂付近はアカモノが群生しているらしいのですが、9月にもなると時期的に見られなかったです。アカモノが見たければ7月ごろに登るのが良さそうです。
(参考)アカモノ@八甲田山
山頂付近はかなり岩岩してきます。
適度にスリルがあって楽しい!
谷川連峰方面も見えてきます。群馬側は少し雲が多いですね。
巻機山とその奥には八海山も見えてきました!こちら新潟方面は青空が広がっています!
来た道を振り返ります。かなり登ってきましたね。
山頂に到着しました!登山開始から2時間30分程度でした。
山頂は広く、眺望が最高です。
巻機山方面。八海山のゴツゴツ感も分かります。
北東方面の景色。奥には平ヶ岳や至仏山らしきものが見えます。
次に向かう七ツ小屋山と奥には朝日岳方面が見えています。
七ツ小屋山から谷川岳方面も見えています。美しい稜線ですね〜。
さらに奥の方には妙高山や火打山らしきものまで見えました。
山頂からの景色は素晴らしいの一言です。やはり岩山は邪魔な木がないため展望が良いですね。
山頂で少し休憩したのち、次の目的地である七ツ小屋山に向かいます。
一旦少し下って登り返さなければいけません。
この下りが結構怖い。ほぼ垂直な岩をロープや鎖をつたって下るというのが何箇所かありました。
少し離れてみるとヤバさがわかるでしょうか。(写真ではあまりよく伝わらないですね...)
鎖場の下りはまだまだ続きます。
鞍部まで来ました。かなり下ってきましたね。
少し登って振り返ると大源太山が見えます!「上越のマッターホルン」と称されるのも納得の鋭く尖った美しい山容です!
七ツ小屋山までの登りはヤブ漕きのようなところも一部あって朝露でズボンがかなり濡れてしまいました。半ズボン+ストッキングスタイルだったら靴の中までぬれていたかもしれません。
七ツ小屋山の山頂付近まで来ると笹原が広がってきました。
七ツ小屋山の山頂近くも高山植物がたくさんありました。
きれいな花ですが何ていう名前か分からないです...詳しい方がいたら教えてください!
山頂に到着しました!標高は1674mなので1598mの大源太山よりも80mほど高いです。
大源太山はかなり下の方に見えますね。そして巻機山は大きい!さすが百名山なだけあります。
谷川岳まで続く稜線。中央に見える双耳峰が谷川岳です。谷川岳は何度見ても美しい!
白毛門、朝日岳方面。白毛門からは谷川岳を正面に見ることができるらしいのでいつか登ってみたいと思っています。
水上方面の谷間と奥に見える山は赤城山です。
七ツ小屋山は無名の山ではありますが眺望は最高でした!ここからは蓬峠方面へと続く稜線を歩きます。
超大型のアザミ。おそらくオニアザミだと思われます。
振り返ると七ツ小屋山が見えます。決して有名な山ではありませんが雰囲気の良い山でした。
七ツ小屋山〜蓬峠の間は谷川岳がよく見える笹原で非常に気持ち良い道でした!
往復20分程度寄り道をして蓬ヒュッテまで来ました。
なぜかUber Eatsのリュックがありました(笑)。多分荷物の持ち運びにちょうど良かったから使っているだけでしょうが。
蓬ヒュッテから谷川岳方面に向かう方も結構いました。結構距離はありますが景色も良さそうなのでいつか縦走してみたいです。
蓬ヒュッテで少し休憩したのち謙信ゆかりの道への分岐まで引き返します。途中、大源太山と七ツ小屋山がよく見えます。
分岐に到着!ここからはひたすら下りです。
大源太山と七ツ小屋山。気持ちの良い景色です。
シシゴヤノ頭までの道は少しアップダウンがありますが、展望は良好なので疲労感はあまり感じません。
シシゴヤノ頭に到着!
この景色ももう見納めです。大源太山も良い山でしたし、七ツ小屋山も予想以上に良い山でした。
シシゴヤノ頭からの下りの道は状態が悪い部分も少しありました。
地図には「ジグザグだが歩きやすい」と記載されていましたが、あまり歩きやすいという印象は受けなかったです。騙されないように注意!!
沢の音が聞こえてきてしばらく歩くと分岐に到着します。
最後に渡渉があります。長い下りで足に疲労が溜まっていたので十分に注意して渡りました。
無事に渡渉を終えると登山口まで歩きやすい道が続きます。歩きやすい道っていうのはこういう道のことを言うんだよな〜と思います。
ということで13時頃に下山しました。休憩など含めて合計7時間30分でした。
登り始める頃はガラガラだった駐車場は下山した頃にはかなり賑わっていました。
登山後記
「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山ですが、その名に恥じることない名峰でした。
ただし、渡渉や岩場、鎖場など難所もあるので天候の良い時を見計らって挑戦することをお勧めします。
200名山などにも選定されていない山でしたが、隠れた名山はあるんだなあと感じました。これからも各地の隠れた名山を探していきたいと思います!
それではまたっ!
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