概要
日時:2020年3月
静岡県の沢口山に登ってきました。知名度は全くといっていいほどありませんが、寸又三山の一角であり、南アルプス南部や深南部を一望できる山でした。
登山レベル中
やや行程が長いですが危険な箇所やルートが不明瞭な箇所はないので、ある程度の体力さえあれば初心者でも安心して登れます。(初心者がわざわざ沢口山に登るかどうかは置いといて)
アクセス
登山の起点は寸又峡温泉の駐車場です。
私は車で行きましたが、公共交通機関でもアクセス可能です。
電車やバスの時刻表は大井川鐵道のHPをご覧ください。
JR金谷駅ー(大井川鐵道)ー千頭駅ー(バス)ー寸又峡温泉
行程
寸又峡温泉〜木馬の段〜富士見平〜沢口山〜富士見平〜送電鉄塔〜寸又峡温泉
反時計回りの周回コースです。
コースタイム 5時間
沢口山登山記録
登るまで
時は3月。花粉症が落ち着いてきたところで久々に山に登りたくなりました。この時期は残雪などもあって毎年行く場所には困ります。
そこで、1425mと比較的標高が低く、雪の心配が少なそうな沢口山に挑戦することとしました。
アクセスの起点は寸又峡温泉。寸又峡温泉は2019年11月に夢の吊り橋などの観光に来ました。そちらの記事もありますので詳細は以下の記事をご覧ください。
私は比較的近くに住んでいるので日帰り登山ですが、遠方の方は寸又峡の観光のついでに沢口山に登るなんていうのもアリかもしれませんね。
午前7時ごろに寸又峡温泉の駐車場に到着しました。
当然ですがまだガラガラでした。
温泉街を5分ほど歩くと...
懐かしの看板。2019年の11月に来たときにも全く同じ写真を撮りました。
この写真の看板にもひっそりと沢口山登山口と記載があります。
看板の指す方向に進んでいきます。
いい天気です。まさに登山日和!
寸又峡温泉の看板から登山口までは2〜3分程度で迷うようなところはありませんでした。
登山開始
沢口山は寸又三山の中でも最も初心者向けとのことですが、登山開始直後は急登の連続で体力的には結構きついです。
登山道は整備されていて、迷いやすそうな箇所にはペンキで注意が描かれているので安心感がありました。
ただし、登りが急なので適度に休憩をはさみながら登っていきましょう。登山は1月の八高山以来なので体力があまり出来ていなくて辛い登りとなりました。
急登を登ること30分、尾根に出ました。
ここからは少し眺望が見られます。全容が確認できないのであまりよくわかりませんが、寸又三山の一角である前黒法師岳でしょうか。
尾根に出てからは少し急登もおさまり、歩きやすい道になります。こんな感じの道が続いてくれ...!
しかし、歩きやすい道もつかの間で、すぐにまた急登が現れます。現実は厳しいですが頑張りましょう!
登り始めから1時間、ヤマイワカガミ群生地に到着です!
残念ながらヤマイワカガミは時期外れでした。ヤマイワカガミの花が見たければ6月〜7月頃が適期だと思われます。
ヤマイワカガミ群生地から10分程度登ると展望所に到着しました。
寸又峡温泉と朝日岳の南東にある標高1398mの山が見えます。
こちらの展望所、景色は良いので休憩にちょうどいい場所でしたが、風が強く長時間じっとしていたら冷えるので注意が必要です。
展望所から先は傾斜がやや緩くなって歩きやすい道が続きます。
展望所から20分程度で木馬の段に到着!木馬と書いてキンマと読むんですね。
木馬の段周辺はこのような感じです。こちらも気持ちいい雰囲気ですね。
木馬の段まで来るとあと1時間で山頂です。もうひと踏ん張りです!
と思ったのもつかの間、かなりの急登が立ちはだかります。
この急登を登り切ると...
富士見平に到着!?地面に置かれているボロボロになった富士見平の看板が気になります。
富士見平と言うのだから富士山が見えると思っていたのに全く見えそうな雰囲気がありません。富士見平というスポットは全国各地にありますがあまり信用ならないですね。気を取り直して進みましょう。
富士見平から15分程歩くと鹿のヌタ場に着きます。ヌタ場とはイノシシやシカなどの動物が体表に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために泥を浴びる場所のことらしいです。(Wikipediaより)
ヌタ場についてはちょっとよくわかりませんが、鹿のヌタ場はとにかくミズナラの大木が圧巻です。
どれだけ大きいか分かりにくいので引きで見ると...
めちゃくちゃデカい!周囲6.5mもあるらしいです。
ここまで来ればあとはわずかです。
最後の登りは結構きついですが、頑張りましょう!
登り切ると分岐です。
山犬段(蕎麦粒山、高塚山の起点となっている箇所)まで4時間で行けるみたいです。4時間だったら手軽だし縦走してみたくなりますね。ウソです。
分岐まで来たら山頂まではもう一瞬です。
山頂に到着!!
山頂からの景色を堪能しましょう。
北の方角がよく見えます。手前の山が朝日岳、その奥が大無間山。雪が積もっている山が聖岳あたりでしょうか。
朝日岳と大無間山のアップ。朝日岳は笠状で非常に美しい山容ですね。登ってみたくなりました。
こちらは聖方面のアップ。左手の大きな山が光岳、中央の3つ連なっている大きな山が聖岳のあたりでしょうか。
北方面の眺望が予想以上に良くて大満足です。
東の方面も展望が良いとのことでしたが、この通り樹木が邪魔であまりよく見えませんでした。
(2021年12月追記)この時は気づきませんでしたが、山頂から少し下ったところから東側、富士山方面も良く見えました。
少し注意しないと富士山が見えるのに気づかないです。せっかく登るなら富士山も見たいと思うので富士山が見える場所を探してみてください!
山頂には少し雪が残っていました。沢口山より高い山に登っていたら雪があったと考えるとちょうど良い選択でした。
満足したので下山開始です。
富士見平までは行きと同じ道を戻ります。
往路では気づきませんでしたが、ちゃんとした看板がありました。
富士見平からは富士山は見えません。見えたのは前黒法師岳だけですね。
(2021年12月追記)富士見平から猿並平コース方面に少し下った展望所から富士山は見えます!
長島ダムと富士山を一度に見ることができて壮観です!
富士見平からは送電鉄塔方面の猿並平コースで下山です。
富士見平から2分ほど進むと長島ダムと接岨湖(せっそこ)がよく見えました。山とダム湖のコントラストが美しい!
さらに5分ほど進むと深南部の山々が一望できるスポットがあります。
山頂にも引けを取らない良い景色です。
ここからしばらくは展望のない急坂を下ります。注意力が散漫にならないよう気を付けましょう。
30分ほど下ると展望所に着きました。ご覧の通り樹林に囲まれ、展望が良い場所はありませんでした。どこが展望所なのでしょうかね?
気を取り直して進んでいくと送電鉄塔に着きます。展望所から15分ぐらいです。
人工物があることで青空や山の景色の綺麗さが引き立ちます。ここまで来ると寸又峡温泉街も見えてきます。
さらに進んでいくと下界の音も聞こえてきます。下界の音と言っても主にバイクのエンジン音ですが。
もう少しで下山かな〜と思っていたら最後に恐ろしい箇所がありました。
非常に不安になる橋。頼りなさすぎです。恐る恐る渡りましたが、揺れて怖かったです。耐荷重150kgと書かれていたので150kg以上ある方は来られませんね。
橋から5分ほど歩くと林道に出ました。
林道を下るべきか正面の登山道を下るべきか分かりにくいですが、登山道を下るのが正しい道です。
無事下山しました!
登山後記
沢口山は有名な山ではありませんが、眺望も良くコースも整備されていて予想以上にいい山でした。また、天水や山犬段、高塚山などへ縦走するルートもあるため地味にルートの選択しがいもあります。
夢の吊り橋など寸又峡の観光ついでにも登れるので興味のある方は是非登ってみてください。
(関連記事)
寸又三山の朝日岳
寸又三山の前黒法師岳
沢口山から足を伸ばして天水・板取山まで縦走
コメント (感想、質問など書いてもらえると非常に喜びます)