概要
日時:2022年4月
伊豆西部の山脈、伊豆山稜線歩道を縦走してきました。
全長28kmのロングコースでかなり疲れましたが、伊豆らしい雰囲気を感じられる気持ちのいい登山でした。
ルートの多くは西伊豆スカイラインと並行しているため柔軟にコースを設定できるのも良い点です!
登山レベル 中
道はよく整備されており、危険な箇所や迷いそうな箇所はありませんでした。
コースタイムが長いので体力と相談しながらスタート地点とゴール地点を設定することをおすすめします。
アクセス
スタート地点は水生地下駐車場(天城峠の近く)
ゴール地点は戸田峠駐車場
いずれも修善寺駅からバスが出ています。時刻表など詳細は新東海バスのHPをご覧ください。
縦走しようと思うと車が2台あると便利です。
今回は友人と戸田峠で集合し、1台を戸田峠に残してもう1台で水生地下駐車場に向かいました。
縦走終了後に戸田峠に残していた車で水生地下駐車場に向かって車を回収しました。戸田峠から水生地下駐車場までは車で約45分です。
ルート
水生地下駐車場〜天城峠〜猫越岳〜仁科峠〜船原峠〜達磨山〜戸田峠
コースタイム 11時間15分
伊豆山稜線歩道縦走記録
登るまで
登山開始前にだるま山高原レストハウスに寄りました。
天気も良く、まさに登山日和。
戸田峠で友人と合流し、友人の車を戸田峠に残して、私の車で天城峠に向かいました。
天城峠の近くの水生地下駐車場は10台程度のスペースがあります。
4月上旬ということで桜も見られました。
車道を3分ぐらい歩いたところにある新天城トンネルの脇に登山口があります。
昔の案内標識の写真がラミネートされて貼られていました。
登山開始
緩やかな道を登っていきます。
苔むした石段。開始早々、雰囲気が良くて楽しい!
旧天城トンネルに到着!
ここには長い縦走路の中で唯一のトイレがあります。
旧天城トンネル。1905年に開通した歴史の古いトンネルです。
このトンネルの開通により天城越えが非常に楽になったそうです。
旧天城トンネルから仁科峠までは15.1km。
コースが長いことは知っていましたがこういう標識を見ると改めてロングコースなんだと実感が湧いてきます。
天城峠
天城峠はベンチもあり雰囲気の良い場所でした。
少し雲はありますが、天気も良く気持ちいい登山となりそうです。
個人的に伊豆はいつもガスっている印象があるので青空を見られて新鮮。
古峠
古峠に到着。結構歩いてきたように感じましたが、地図を見たら全然進んでなくてコースの長さを実感し始めます。
今は廃道になっていますが、この古峠は最古の天城越えの場所だそうです。
道中には至る所に桜が咲いていました。
この辺りは平坦な道が多くて非常に歩きやすい。
天城山とかと同様に、この辺りは苔が豊富な山域ですね。
遠くから見たら美しいけど、苔をアップで見ると気持ち悪い...
アップダウンも少なくて登山というよりお散歩って感じですね。
二本杉峠(旧天城峠)
二本杉峠(旧天城峠)に到着。
この二本杉峠は、かの有名な「天城越え」の最も一般的なルートです。
そもそも、「天城越え」とは?というと...
明治時代に主要な港である下田と三島、東京方面を往来する際、伊豆の中央に聳える天城山脈が難所でした。その天城山脈を越えること、越えるルートのことを「天城越え」と言います。
先ほど通った旧天城トンネルが開通するまでは、多くの人がこの二本杉峠を通っていたそう。
三蓋山(みかさやま)
少し登って三蓋山に到着しました。
伊豆は意外と山深いことがよく分かります。
なんかのCMとかポスターとかに使われてそうなデカい木がありました。
山でアセビを見ると4月になったんだなと感じます。
猫越(ねっこ)峠、可愛らしい名前ですね。
山頂の直前は少し登ります。
猫越岳(ねっこだけ)
猫越岳に到着!
山頂はこじんまりとしていて特に眺望もないです。
山頂から少し進むと「猫越岳山頂の池」というのがあります。もう少しまともな名前をつけてあげてほしい。
猫越岳を越えると山の雰囲気がガラッと変わってきます。
猫越岳までは樹林に覆われていて天城山に似た雰囲気、猫越岳以降は明るい草原で達磨山に似た雰囲気を感じました。
後藤山に到着。ひとまず目標としてきた仁科峠まであと1km!
明るくて気持ちの良い道が広がっています。
これぞ伊豆って感じの風景。
右奥の方にうっすらと見えているのが達磨山。ここからかなりアップダウンがありそうだし、絶望的な距離感を感じます...
仁科峠
仁科峠は西伊豆スカイラインをドライブしている方々で賑わっていました。
まだコースの半分ぐらいですが、すでに足にはかなり疲労が溜まってきています。
草原の脇に設けられた道を歩いていきます。
景色は最高だけど、めちゃくちゃ風が強い!
こんな景色の良いところをドライブするのも気持ちよさそうですね。
風早峠からは西伊豆の海岸も見ることができました!
東伊豆にも「伊豆スカイライン」という道があって、そちらは有料道路で結構混雑している印象がありますが、この「西伊豆スカイライン」は無料で空いていました。
山頂直下の登りはそれほど急ではないですが、風が強くて結構しんどかったです。
魂の山(こんのやま)
魂の山の山頂に到着。標高は933m。
正面には達磨山がはっきりと見えるようになりました。
ここから船原峠まで400mぐらい下って、さらに達磨山まで400mぐらい登り返さなければいけないです。
土肥峠。土肥と書いて「とい」と読みます。
南無妙峠。この辺りは樹林に覆われていますが、風がマシなのがすごくありがたいです。
お花が咲いていて春がきたって感じがします。
吉奈峠。幾度峠を越えても全然目的地に到着する気がしないです。昔の人はこんなに苦労していたんですねえ。
そろそろ心が折れそうになってきました。桜や花を見て休憩しながら歩みを進めていきます。
棚場山。特に見どころはないです。
仁科峠以降はアップダウンが多くて結構しんどい。
花粉症の私にとって憎き針葉樹林帯を進みます。季節的にマシになってきたような気がしていましたが、針葉樹を見ると鼻がムズムズしてきます。
船原峠
やっとのことで目標としてきた船原峠に到着しました。
が、最終目的地の戸田峠まではまだまだ続きます。
船原峠から先は結構登らないといけないのでお花を見て休憩しながら登っていました。
改めてお花を見ると春を感じられますね。道中ではそんな余裕はなかったけど。
船原峠で一旦下ったので、達磨山にかけてかなり登り返さなければいけません。
道路と並走する形になります。
20km以上歩いてきた状態で舗装路を歩くのは足への負担がヤバいですね☆
ロングコース後半に本格的な登りがあるのはあまり経験がなく、かなりしんどいです。
登り切ると景色は素晴らしい!後方を振り返ると天城山方面から来た道が良く分かります。
アルプスを縦走している時に感じられる感覚を伊豆でも感じられるなんて思ってなかった。
東側には東伊豆の玄岳方面もよく見えます。
西伊豆の海岸もよく見えますね。
気持ちのいい道をさらに登っていきます。
伽藍山
伽藍山の山頂に到着。人は全然おらず、ガランとしていました。
伽藍山を過ぎるとまた車道と並走します。地味にしんどい。
西伊豆スカイラインと達磨山。仁科峠からは絶望的に遠く感じた達磨山もかなり近づいてきました。
古稀山の山頂に着いた頃にはかなり陽が傾いてきました。
2ヶ月前にここに来た時にはガスっていて超寒く、達磨山に登るのを断念した苦い記憶があります。
達磨山
達磨山の山頂は風が強いですが、展望は最高です!
南の方の景色。かなり遠くから歩いてきたことが感じられます。
東側には内浦湾と発端丈山や葛城山、その奥には沼津や三島の市街地が見えます。
伊豆は山深いってことは知っていましたが、今回の縦走をすることで改めて実感しました。
達磨山の山頂は本当に素晴らしかったですが、時間もないので下山することとします。
西伊豆スカイラインのポスター等にも使えそうな風景ですね。
バイクで走っている方も沢山いましたが、本当に気持ちよさそうでした。
西伊豆の海岸に沈む夕陽。
足の疲労が半端ないので怪我しないように注意して歩きました。
もう日が暮れそうな感じですね。手前には金冠山が見えてきたのでゴールの戸田峠まではもう少しです。
戸田峠
やっとのことで戸田峠に到着!長かった!
合計9時間半、28kmのロングコースを無事縦走できて感無量です!
登山後記
景色や雰囲気も良く、適度に人も少なくて素晴らしい縦走路でした。超長かったけど....
しばらく本格的な登山をしていなかったこともあって予想以上に疲れました。これからもっと厳しいところに行くと思うのでそれまでに体力をつけとかないといけないですね。
ちなみに各ポイントでの時刻は下の表のような感じでした。あくまで私の場合ですが、参考にしてもらえればと思います。
時刻 | ポイント |
8:05 | 天城峠登山口 |
8:15 | 旧天城トンネル |
8:32 | 天城峠 |
9:00 | 古峠 |
9:30 | 二本杉峠 |
10:25 | 三蓋山 |
11:35 | 猫越岳 |
12:30 | 仁科峠 |
13:33 | 魂の山 |
15:10 | 船原峠 |
16:07 | 伽藍山 |
16:50 | 達磨山 |
17:30 | 戸田峠 |
帰ってからgoogle mapで今回のルートを改めて確認したらヤバかったです。
天城峠から東側に伸びる天城縦走路も縦走してみたいものですね。こちらはコースタイム7時間程度なのでまだ良心的です。
それではまたっ!
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