登山ギアの一つ、トレッキングポール。間違いなく登山をサポートしてくれるツールです!
選び方やその機能などを詳しくみていきましょう。
種類がいっぱいあり過ぎて選ぶのが難しい?!
まずは実物確認、と山グッズのお店を訪れてみるものの、種類が豊富過ぎてどう選んでよいのかわからない…
売り場の一角すべてがポールで埋め尽くされているので立ち往生しつつも、一つずつ見ていくとグリップの形が違ったり、+αの機能が付いていたり。
そこでまずは下記の3点をおさえていきましょう。
1. グリップの形はIかTか
見た目ですぐわかる違い、これがグリップです。
I型とT型の違いは以下の通りです。
一般的にIの方が多い商品数ですが、Tもなかなかの品ぞろえ。
I型は2本で使うのが理想。もちろん1本でも使用できますが、2本使いの方がバランスがとれ、膝への負担を軽減します。肘が90度の直角になるように長さを合わせてにぎります。グリップの形は同じIのものでも、商品によって握り心地が違うので、是非一点ずつ握ってみてくださいね。
T型はグリップの上から手のひらを乗せるので体重をかけやすいタイプ。比較的緩やかなコースで歩く場合や初心者の方におすすめの形です。1本で使用します。こちらは渋くカッコイイですね。ゆったり歩くのに適しています。身長の半分の長さが基本ですので、そこに合わせて是非店内を歩いてみましょう。
また、I&Tが両方付いた形もあります。商品によっては手が小さい方向け(主に女性等)にひと回り小さいグリップを採用したものがありますよ。
素手で握るとちょうど良かったものでも、手袋を付けるとすべりやすかった、ということも有りますので可能であればどちらも試してみるのがおすすめです。
ポールが力を発揮するのは身体が疲れているときですので、妥協せず手にフィットするものを選びましょう。
2. 固定方法それぞれのメリット・デメリットを知る
意外と大事なものが固定方法です。登山前に長さを合わせるだけでなく、登山中にも調節が必要ですのでこちらも確認しておきましょう。主に以下の3種類あります。
- ツイストロック ねじ込んで固定
- カムロック レバーで固定
- ラチェットロック ボタンで固定
ツイストロックは「ツイスト」という通り、くるくるとポールをまわしてねじ込んで止める仕様。
好きな場所で止められるので、各自にあった長さに調節が可能です。ただ、きつく締めすぎて、ゆるめることが難しいときも。力が弱い人は不向きかもしれません。難なく使いこなしている人もいるのでそこは個人差でしょうか。
カムロックはレバーを引き起こす/はめるだけのラクチン仕様。
ツイストロックほど力が必要なく、手袋をしたままでも問題なくできます。こちらもどの長さにも固定できるので自分サイズが可能です。
ラチェットロックはボタンを押してゆるめ、離すことで固定するタイプです。
こちらのメリットは手軽さ。上に2つのように力はいりません。調節幅は5センチ間隔など商品によって決まっています。
3. さらに求める機能は?
基本的な仕様はこれまで見てきたとおりですが、+αを求めるのであれば「アンチショック」というものがおすすめです。これはポールに衝撃吸収システムを備え、膝や肩への負担を軽減するものです。
持ち物の多さにこだわる人は伸縮タイプではなく折り畳み式が良いかもしれません。電車でも邪魔にならず持ち歩きやすいですよ。
カメラの三脚の一脚として使用できる取り付け機能があるポールもあります。これも便利な機能ですよね。
ポールの材質で軽さも値段も変わる
さて、トレッキングポールって大体いくら位でしょうか。これは本当にピンキリで、1本あたり1,000円台のものから、8,000円ほどまでと様々。
あまり安いものも不安ですが高すぎるのも厳しい。よくよく見ていくと、値段にはきちんと訳があるのです。
ポール本体部分(シャフト部分)の材質を大まかに分けると下記の3種類。
- ジュラルミン
- ハイブリッド(ジュラルミンを芯としてカーボンで包み込んだもの)
- カーボン
山ショップの店員さんの説明によると、これは上から強度が高い順、下から軽い順です。
軽い材質のカーボン価格が高いことが多いですね。ただ、ちょっとした弾みで傷ついてしまった場合、そこから折れることもあるとのことでした。
そう考えると強度の高いジュラルミンがおすすめ。
けれど、その分重くなる…ということでハイブリットが無難です。
数十グラムの差でも、登山で疲弊した体にはダイレクトに感じるものです。重さの感じ方もそれぞれですので試してみるのが一番!
こんな付属グッズもありますよ
ポールがばらばらと収まりにくい、そんなときにはクリップを買っておきましょう。使わない時には片方に留めておけるので便利です。
また、公共交通機関ではできるだけしまっておきたいもの。専用バッグがあると迷惑になりません。
あと、忘れてはいけないのがラバーキャップ!ポールの先端につけるプロテクターです。山を傷つけないよう必ずつけましょう。
実際に購入したもの、そして使用感は??
一週間ほど様々なお店で見て購入したのがmont-bellの「アルパイン カーボンポール アンチショック(スモールハンドタイプ)」です。1本¥7,600と高めだったのですが、一日自分の身体を預けるんだし、、、と思って購入。
散々握って店内を歩いて試したのですが、アンチショックの方が手首への負担が無い!登山当日も下り坂の時に手首への振動と膝への負担が気になっていたのですが、ぐぐっと伝わる振動が軽くなったような気がしました。
初めて使用したのが初夏だったのですが、素手の汗でグリップがすべることもなく快適。しっくり手になじんでいましたよ。
材質はハイブリッドのため、ジュラルミンだけのものよりも軽く、負担になることもないです。登山中だけでなく、行き帰りの移動でも重さをあまり感じなかったのはよかったです。
一つ気になったのはやはり固定方法。こちらの商品はツイストロックなのですが、カムロックを選べばよかったかなと思っています。
山で疲弊した中ではツイストロックを外すのが難しく、同行者に何回かお願いしてしまいました。同行者はカムロックだったので、試しに使ってみるとなんと楽。
元気な状態でお店で選ぶのと、疲れた身体で使うのはだいぶ違いますね。それ以外は特に懸念点もなく、良い買い物だったと思っています。
気になった方はモンベルオンラインショップご確認ください!
納得のいくポール選びを!
種類が豊富なトレッキングポールですが、自分に合ったものを選べば登山の力強い相棒になってくれるはず!いくつも試してお気に入りを見つけてくださいね。
迷った時は店員さんに見てもらうと良いですよ。山ショップには店内に上り坂や下り坂もありますので、そこで試してみましょう。良いポールが見つかりますように。
コメント (感想、質問など書いてもらえると非常に喜びます)