概要
日時:2021年10月
岐阜県の奥三界岳(おくさんがいだけ)に登ってきました。あまり有名な山ではないですが一応300名山に選定されています。
御嶽山に近い山域で、御嶽山を拝みたいのであれば小秀山の方が良いように感じましたが、奥三界岳は廃林道や鏡池、竜神の滝などバラエティ豊富な山歩きが楽しめます。
登山レベル 中
コースタイムは8時間20分とそこそこ長いものの林道が半分を占めており、さほど疲れないです。
入山者は少なく、道が分かりづらいところも少しあるため初心者の単独入山は控えた方が無難かと思います。(奥三界岳に行きたい初心者なんて非常に稀だと思いますが...)
アクセス
登山の起点は夕森渓谷
夕森公園キャンプ場にも駐車場がありますが、竜神神社付近の車止めゲートまでアクセスすることができます。
公共交通機関でアクセスする場合、JR中央本線「坂下駅」より夕森公園までバスが出ているのでご利用ください。
ちなみに、奥三界岳に登るのに他の登山口は無いため夕森渓谷から登るのが唯一のルートとなります。
ルート
夕森公園キャンプ場より往復
コースタイム 8時間20分
途中、アゼ滝や一つ滝に寄る場合にはさらに往復30分程度かかります。
奥三界岳登山記録
登るまで
前日の夜に出発し、午前3時ごろに登山口に到着して車中泊しておりました。
車止めゲートの前には5台程度の駐車スペースがあります。少し下ったところにも駐車スペースがいくつかありました。
まだ暗い時から目が覚めてしまったので登山の前に竜神の滝を楽しむことにしました。
夕森公園のキャンプ場まで引き返します。車止めゲートより歩いて5分ぐらいです。
夕森公園から竜神の滝まで遊歩道を通ります。途中には吊り橋もありました。
遊歩道と滝の幻想的な風景が見られました。
近くまで行って滝を見てみましょう!落差12m、水量も豊富で迫力のある滝でした!
竜神の滝のすぐ隣には竜神神社が祀られています。毎年4月には山開きとキャンプ場の安全祈願祭が行われているそうです。
登山開始
登山の前に良い風景を見られることができて大満足。幸先の良いスタートが切れたのでこの日の登山も楽しいものになるといいですね。
車止めゲートから先は林道が続いています。
林道を歩いていくと奥には山が見えてきました。おそらく夕森山だと思います。
ちなみに「夕森山」と名のつく山が近くに2つありますが、今回見えているのは標高1521m、奥三界岳の南東にある山です。
車止めゲートから20分程度歩くと忘鱗(ぼうりん)の滝に到着しました!
鱗のような岩壁を流れる面白い滝なので一見の価値はあります。
さらに林道を進んでいくと「絶景ポイント」と書かれた場所がありました。どんな絶景が見られるのでしょうか...??
「絶景ポイント」という仰々しい名前には似つかわしくないように感じますが、渓谷の雰囲気を感じられる良い景色が広がっています。
この日はまだでしたが、紅葉が進めば絶景といっても過言ではなくなるのではないでしょうか。
ゲートから30分程度歩くと銅穴(どうこう)の滝に到着しました!
この辺りまでは舗装路が続いていて、銅穴の滝の近くには東屋もあります。
林道歩きは長いですが、道端に目をやるとお花が咲いていたり景色を楽しめたりするので意外と退屈しません。
ゲートから歩くこと40分程度、登山口に到着しました。標識はちゃんとあるのでよほどのことがなければ見落とさないと思います。
登山道に入ると吊り橋で川を渡ります。けっこう揺れて心許ない吊り橋でした(笑)
吊り橋を渡ってしばらくすると滝方面と奥三界岳方面の分岐があります。
滝方面には下山時に寄ることとして、まずは山頂方面を目指します。
登山道の登りはそこそこ急な道です。
登山口から40分程度登ると再度林道に出ます。
少し歩くと作業道との分岐があり、右手の道に進みます。ややこしそうに見えますが標識があるので分かると思います。
林道を歩いていくと夕森山が大きく見えてきます。天気も良くていい景色ですね〜!
左奥に見える山が奥三界岳なのではないかと思います。奥三界岳は奥まった場所にあって麓から見づらいんですよね。
迫力のある切れたった崖のすぐ近くを歩きます。
紅葉のちらほら見られて楽しいです。
本谷橋からも美しい渓谷の様子を楽しめます。この辺りは奥くらがり渓谷と呼ばれるそうです。
本谷橋からしばらく歩くと登山口に到着します。ここから再度登山道となります。
ここからは山頂まで登山道が続きます。しばらく道の状態があまりよろしくないです。
標高が上がってきて景色も良くなってきました。
崩壊箇所がありました(写真ではよく伝わりませんが...)。そんなに危険な感じではなかったですが、落石などに注意して通行する必要があります。
恵那山方面もよく見えます!
岩岩していて楽しい道です。
謎の廃屋が出現します。ちょっと気味が悪いです...
木の階段を登ります。そこそこ急な登りで疲れました。
登っていくと一気に景色が開けて笹原が広がってきました!
奥の方にはうっすらと中央アルプスの山々が見えてきました!
しばらく進むと涸れ沢にたどり着きます。ここからしばらく涸れ沢を登っていきます。
沢から振り返ると恵那山方面がよく見えます!
沢を登り切るといい景色が広がってきました!
山頂付近の道は樹林帯となっています。
山頂まであと少しです!
鬱蒼とした樹林帯で少しぬかるんでいる場所もあるので足元に注意が必要です。
そうこうしているうちに山頂に到着しました!ゲートから3時間30分ぐらいでした。
山頂はそんなに広くはないですが、展望台があって、展望台にはクマのオブジェがありました(かわいい)。
展望台からは御嶽山の南斜面も見えます。この日は残念ながら少し雲がかかっていました。
小秀山方面もよく見えます。こう見ると小秀山と御嶽山はかなり近いことがよく分かります。
実際、小秀山からは御嶽山を正面に拝むことができる素晴らしい山でした。奥三界岳にも良さはありますが、御嶽山を見たいのであれば小秀山が最高のロケーションなんだと思います。
奥三界岳はバラエティのある道と人が少なくて静かな山歩きが楽しめるのが魅力だと思います。
この日奥三界岳に入山していた人は5組ぐらいでした。ちなみに山頂で会ってお話したおじさんは300名山を集めていて240座ほど登ったみたいです。変態ですね(笑)
この日は暖かく、10月ですが夏のような空が広がっていました。
一方で、紅葉している部分もあり、季節の変わり目って感じがします。
山頂で景色を楽しみながらラーメンを作るなどまったりとした時間を過ごしていました。最高の休日です。
山頂で1時間程度休憩したのち、下山することとしました。
登ってきた道を引き返すこと約1時間、林道に出ました。
コースは長いですが、歩きやすい林道が半分以上を占めているため比較的疲労感はありません。
林道を40分程度歩いたら再度登山道へと入ります。
滝との分岐まで下ってきました!少し寄り道して滝を楽しみましょう!
滝への道はさらに人気(ひとけ)が無く、狭い部分もありました。
分岐から5分ほど歩くとアゼ滝に到着しました!大迫力の滝を横目に見ながら岩場を下ります。
滝への下りはかなりの急斜面を梯子を伝って下ります。
梯子を下りきると河原に到着しました。
河原からアゼ滝を見渡します。水量が豊富、荒々しい岩壁も相まって圧巻の風景です!
分岐から往復10分程度ですしアゼ滝まで寄り道する価値は大いにあると思います!
さて、今度は一つ滝まで行ってみましょう!まずは長い吊り橋を渡ります。
吊り橋からは気持ちのいい清流の風景を楽しむことができます!
アゼ滝から片道10分程度で一つ滝に到着です!
最後の方の道がよく分からなくて滝を間近から見ることができなかったのが少し残念でした。
個人的な評価としてはアゼ滝は往復10分程度と近いですし寄り道する価値は大いにありますが、時間に余裕がなければ一つ滝までは行かなくても良いかな〜といった感想です。
ということで無事下山できました。14時ごろの下山でしたが駐車場は空いていました(笑)
登山後記
奥三界岳は知名度も低く、地味だが良さもある300名山らしい山でした。人が多い山があまり好きでない人にはおすすめできる山です。
林道は長いですが滝や渓谷、(時期によっては)紅葉など景色を楽しむこともできるので辛さは感じませんでした。むしろ「コースタイムが長い割に疲労が少なくてありがたい」というように林道の長さがプラスに働きました。
これからも奥三界岳のように地味な名山を発掘していきたいものですね。
それではまたっ!
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