概要
日時:2021年4月
静岡県の七ツ峰〜天狗石山を縦走してきました。一般的にはあまり有名な山ではありませんが、個人的に気になっていた山でした。南アルプス深南部の山域で、接阻峡(せっそきょう)や長島ダム、寸又三山などを見ることができる特徴的な山です。
登山レベル 中
道は意外と整備されていますが、人が少ない山なので踏み跡がはっきりしていないところもしばしばあります。また、コースタイムも8時間程度と長く、累積標高差も1500mを超えていてアップダウンも激しいのである程度の体力が必要です。
アクセス
登山の起点は長島公園の駐車場です。
車でのアクセス
東京方面からは新東名高速「静岡スマートIC」より約1時間10分、
名古屋方面からは新東名高速「島田金谷IC」より約1時間20分です。
公共交通機関でのアクセス
大井川鐵道「奥大井湖上駅」と「接岨峡温泉駅」を利用して周回することも可能です。
大井川鐵道は本数が少ないので電車の時刻はあらかじめ調べておくことをおすすめします。
ルート
長島公園〜七ツ峰登山口〜七ツ峰〜天狗石山〜奥大井湖上駅〜長島公園
コースタイム 8時間
七ツ峰、天狗石山登山記録
登るまで
この日は5時過ぎに自宅を出て、6時40分ぐらいに長島公園に到着しました。
4月も後半になってくると5時でも明るく、かなり日が長くなってきましたね。
長島公園の駐車場はかなり広いです。
私以外は他に1台の車があっただけでした。隣にいたおじさんと少しお話ししましたが、本日予定しているルートを3回も登ったことがあるとのことでした(すごい)。
おじさんには「結構体力的にきついから頑張ってね」と言われました!覚悟はしていましたがやはり結構きついルートなんですね...頑張りましょう!
まずは接岨峡温泉駅の方面に車道を歩いていきます。
車道を歩いているだけで景色が素晴らしい!正面に見えるとんがった山が朝日岳ですね。見た感じから容易に想像できる通り、なかなか急登でハードな山でしたよ!
長島公園から10分ほど歩くと写真に見えている赤い橋を渡ります。
大井川の上流域の水は非常に綺麗な色をしています。ちなみに、奥に見える山は大無間山です。
川を渡った後は茶畑の脇道を登っていきます。
七ツ峰登山口という標識があります。標識の指す方向へと進んできましょう。
進んでいくと「七ツ峰登山口入口」という標識がありました。ここから登山スタートです。
登山開始
はじめの方は少し道が荒れています。
いきなり結構な急登です。
登山口からしばらく進むと一度林道に出ます。
林道から再度登山道に入るところにもこのような標識があります。
また急登が続きます。針葉樹林帯で急登が続くというのはよくある風景ですが、トレーニング感があって個人的には嫌いじゃないです。
急登を登り切ると尾根に出ます。明るくなってきて気持ちの良い道となってきました。
尾根に出てしばらく進むと鉄塔が現れます。
接岨湖の奥には猿見石山が見えます。
さらにしばらく進むと2番目の鉄塔が現れます。
2番目の鉄塔からは電線沿いに次の鉄塔を目指して進んでいきます。
3番目の鉄塔からも接岨湖方面がよく見えます。最初の鉄塔からの景色と比べて高度感が増したような感じがしますね。
3本の鉄塔を過ぎるとまた針葉樹林帯の単調な登りとなります。
次第に針葉樹林帯から広葉樹林も増えていき、周囲が明るくなってきました。
鉄塔からの道はひたすらに長いので頑張りましょう。
鉄塔から1時間30分程度歩くと稜線に出ます。
七ツ峰の山頂に到着しました!登山口からここまで約3時間30分かかりました。
山頂は明るくて広いです。他の登山客もいないので山頂でゆっくりできます。
実は麓の集落からずっと犬に後をつけられていて山頂まで一緒に歩むこととなりました(笑)
山頂からは接岨湖と寸又三山が見えます。正面に見える大きな山が前黒法師岳でしょうか。
東側には安部奥山域の山々が見えます。
景色を楽しんだのち、天狗石山に向かって出発しましょう。
一旦標高を下げる際にいい景色が見られました。気持ちの良い稜線ですね。
七ツ峰の標高が1533m、天狗石山の標高が1366mということで、七ツ峰からは結構下ります。
正面に見える山に登り返さねばなりません。
進んでいくと益田山という山に到着。調べた限りでは今回通るルートに益田山なんて山はなかったので道が正しいのか不安になってきました。
しばらく進んでいくと分岐の先に天狗石山という文字が見られたので道は間違っていなかったようです。一安心しましたが、この分岐から天狗石山まで90分もかかるみたいです。まだまだ遠いですね。
分岐からしばらくは緩やかな歩きやすい道が続きます。
4月ということもあり、緑が綺麗な季節です。これぐらいの時期が気温的にも歩きやすくて気持ちがいいですね。
東側の景色がよく見える箇所がありました。安部奥山域の山は意外と標高が高いことがよく分かります。
天狗石山直前の分岐までは結構登ります。下山時はこの分岐から奥大井湖上駅方面へと下っていきます。
分岐以降は緩やかな登りです。メジャーなルートになったせいか、道の整備がよくなったような気がします。
山頂に到着!登山口からここまで約5時間30分。体力があればなんてことはないのでしょうが、まだまだロングコースを歩く体力ができていないので疲れました。
山頂は広くベンチもあるので休憩するのには最適です。
山頂からの景色は残念ながらさほど良くありません。
すぐに下山しても良かったですが、せっかくなので往復10分程度の天狗石まで足を伸ばしてみることとしました。
天狗石の説明や由来などが記載されている看板もありました。
苔の生えた石が天狗石ということみたいです。デカい石があるのだろうと想像していたので少し拍子抜けしました。
分岐まで戻り、標識に従って奥大井湖上駅へと下っていきます。
道はよく整備されており、傾斜もさほど急ではないので非常に歩きやすい道です。
途中に謎の祠(?)がありました。
樹林に覆われてはっきりとは見えませんが、寸又峡方面の山々が少し顔を出しています。
足元に注意してみるとお花も咲いていました。かわいらしい。
下山道は歩きやすい道が続きますが、長いので集中力を切らさないように注意しながら歩きたいところです。
下山道の途中に「ダム展望点」というスポットがあるそうで景色を期待していたのですが、見落としてしまいました。(残念!)
気がついたら林道に出ていました。
林道からは接岨湖がチラリと見えます。美しいエメラルドグリーン色をしているのがよく分かります。
再度登山道に入って下山していきます。
右手には接岨湖と大井川鐵道の線路が見えます。壮観です。
左手にも接岨湖が見えます。両サイドに接岨湖が見える不思議な感覚です。どんな地形になっているのでしょうか。
レイクコテージに到着しました。ここまで来るとこれまでと打って変わって人で賑わっていました。
登山後記(奥大井湖上駅、長島ダム)
下山したら奥大井湖上駅を堪能しましょう。
パッと見ただけでは普通の無人駅というような感じですが、駅名の通り湖の上にある珍しい駅です。
駅から線路沿いに遊歩道があります。高所恐怖症の私には少し怖いですが歩いていきます。
湖の上を線路が走っていることがよく分かります。川の上に線路があるのは良くありますが、湖の上に線路があるのは珍しいですね。
遊歩道上からは今日歩いてきた七ツ峰〜天狗石山の間の縦走路が見えます。
さらに進んでいくと奥大井湖上駅の展望スポットがあります。
今日の登山の中で最も良い景色です(笑)
なんでこんなところに駅を作ったんだろう?面白いから良いけど。
奥大井湖上駅から長島公園までは歩いて30分もかからないぐらいなので歩いて戻りました。時間が合えば1区間だけ大井川鐵道に乗車するのも良いかもしれません。
帰り道には長島ダムにも行ってきました。
うまく説明できないですけどダムってなんだか良いですよね。私は特別ダムファンというわけではありませんが、ダムファンが一定数いることも納得です。
長島ダムは近くの遊歩道で鑑賞することができます。近くで見るとかなりの迫力です。
水しぶきがすごくて、近くで見るとびしょびしょになってしまいます(笑)
登山も楽しかったですが、下山後にもかなり楽しむことができる良い山でした。
今回紹介したもの以外にも奥大井エリアの観光地は大井川鐵道のHPにも紹介されていますので興味のある方はご覧ください。
それではまたっ!
(参考)寸又三山の登山記録
沢口山:最も難易度が低く、眺望も良い。最もおすすめの山です。
朝日岳:急登の連続であまり眺望も良くない。トレーニング向けの山です。
前黒法師岳:最もハードで眺望は意外と悪くない。体力がないと厳しい山です。
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