概要
日時:2022年10月
群馬県の白毛門、朝日岳に登ってきました。あまり有名じゃないかもですが、谷川岳の東側に位置し、朝日岳は300名山にも選定されている山です。
白毛門、朝日岳を経て谷川岳までU字型に縦走するルートは「馬蹄型縦走」と呼ばれる人気のルートですが、今回は谷川岳をショートカットして旧清水街道で下山しました。
道中からは谷川岳の岩壁はもちろん、上州武尊山、赤城山、巻機山、越後駒ヶ岳、平ヶ岳などの景色が素晴らしかったです!
登山レベル 中
ルートはよく整備されていて迷いそうなところや危険箇所はありませんでした。
ただし白毛門までの登りは結構な急登で、全体的に長いコースなのである程度の体力は必要です。
アクセス
登山の起点は白毛門登山口駐車場
関越自動車道「水上IC」より20分程度とアクセスしやすいです。
また、JR上越線「土合駅」から徒歩10分程度と電車のみでアクセスできるのも魅力的です。
ルート
白毛門登山口〜白毛門〜朝日岳〜清水峠〜旧国道〜白毛門登山口
コースタイム 12時間30分
白毛門〜朝日岳登山記録
登るまで
はるばる群馬まで来たものの、天気予報を見ると午後の天気があやしくなっていました。
できるだけ早く下山したいので夜明け前の4時半ごろにスタートです!
登山開始
標高700mの登山口から一気に標高1720mの白毛門まで登るため急な登りが続きます。
暗くて道がどれだけ急なのか分からないのが救いです。
道は思ったよりもかなり整備されていて、暗い中でも安心して歩くことができました。
登っている最中には月を見ることもできました。
登山開始から1時間ぐらいすると徐々に夜が明けてきます。
この日は10月下旬、紅葉を楽しむことができそうです。
明るくなってくると急な登りがはっきりと分かるようになってきて辛い...。
しばらく登っていくと正面にはこれから向かう白毛門が見えてきます。
振り返ると天神平や遠くには富士山まで見渡すことができます。
南側には上州武尊山と赤城山がよく見えます。
東側は尾瀬や日光の山々。
そして西側には谷川岳の東壁がドーンと出現します。
山頂の直前まで登ると、少しなだらかになってきます。
振り返ると利根川が谷を作った様子がよく分かります。山は紅葉で真っ赤に染まっていて素晴らしい風景。
山頂まであと少し...!!
登山開始から2時間ちょっとで白毛門に登頂!かなり巻きました。
山頂からは谷川岳の一ノ倉沢がよく見えます。
東壁の荒々しさからは谷川岳が死者数世界一を誇る「魔の山」と言われる片鱗が感じ取れます。
こちらはこれから進む笠ヶ岳と朝日岳方面。
こちらは南東の風景。手前に見えているゴツゴツした山は上州武尊山。
白毛門の山頂で少し休憩したら、笠ヶ岳方面へと進んでいきましょう!
少し登ったところから白毛門を振り返ります。
道中からは相変わらず谷川岳の東壁がよく見えます。何度見ても迫力満点、圧巻の風景です。
笠ヶ岳までの登りは比較的なだらかで歩きやすい。
けっこう高いところまで登ってきました。白毛門の奥には赤城山、榛名山などの山々も見えます。
白毛門から40分程度で笠ヶ岳の山頂に到着!
笠ヶ岳の山頂からももちろん谷川岳方面がよく見えます。
そして新潟県の方まで見えてきました!この日は天気が微妙でしたが新潟は晴れていそう。
山頂で少し休憩したら朝日岳方面へと歩みを進めて行きます。
これは笠ヶ岳避難小屋。避難小屋にも色々ありますが、これは緊急時にしか使用しない方がいいタイプのやつですね。
少し下ったところから笠ヶ岳と谷川岳をパシャリ。この先は谷川岳から少し離れていきます。
10月下旬のこの時期は紅葉がちょうど見頃で、赤く染まる山肌が楽しめました。
全体的に道の状態は良くて歩きやすいです。
少し登って振り返ると、奥の方には苗場山も見えてきました!
笠ヶ岳から朝日岳までは思ったよりも遠く、小ピークを何度か超える必要があります。
けっこう疲れるので途中で立ち止まって景色を楽しみながら進んでいきます。
南側には上州武尊山と赤城山。何度見ても素晴らしい風景です。
どんよりと雲が多い群馬県側に対して、
新潟県側は青空が広がっていました。谷川連峰を境に天気が異なる様子が良く分かります。
この先に見えるのが朝日岳。
岩が多く、草も枯れていて荒涼とした雰囲気の山肌です。
左手に目を向けると、これから進んでいくルートがU字型になっている様子が良く分かります。
朝日岳の山頂付近は岩でゴツゴツしていてカッコいい。
笠ヶ岳から1時間程度で朝日岳に到着!
もちろん朝日岳からも谷川岳はよく見えます。
そして巻機山、越後駒ヶ岳、平ヶ岳など、新潟の名山が一斉に姿を現します。
緩やかな草原の奥には南魚沼市街の方も見えてきます。
雰囲気の良い山頂を堪能したのちに先に進みます。
この辺りは高山植物が豊富なようで、初夏に来るのもまた違った良さがありそうです。
高山植物の宝庫らしく、池塘も点在しています。
湿原地帯を抜けると次第に笹に覆われた道となります。
巻機山、越後駒ヶ岳、中ノ岳、平ヶ岳方面のアップ。壮観です。
清水峠や大源太山が良く見えます。けっこう下る必要がありますね。
ジャンクションピークは単なる分岐って感じで山頂感は皆無でした。
何度見ても山深い雄大な風景。越後方面にはまだ行ったことのない山も多いので行ってみたい。
谷川岳は少し遠くなってきました。
道中からの展望は良好で素晴らしい縦走路です。
登川が作った谷と紅葉に染まる山肌は素晴らしい景色です。
ここから見ると「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山は鋭く尖っていてカッコいい。
標高は1598mとさほど高くはないですが存在感があります。
下っていくと進む方角も変わって武能岳も見えてきます。
草原の中に聳え立つ送電鉄塔がいい雰囲気を醸し出しています。
小屋が見えてきました!登山道の交差点で小屋があるのが昔は交通の要衝だった清水峠。
清水峠にある白崩避難小屋。登山者用の避難小屋です。
こちらの立派な建物は送電線監視用の建物で、登山者が立ち入ることはできません。
清水峠からは北側の景色が良く見えます!
清水峠は昔は交通の要衝でしたが、現在はこのように荒れた状態となっています。
清水峠からは旧国道を通って下山します。
道中からは武能岳、茂倉岳、一ノ倉岳などが良く見えます。
振り返ると歩いてきた道が確認できます。
旧国道はトラバース道でアップダウンが少なくて歩きやすい。
手前側の谷川岳と一ノ倉岳は荒々しい岩山なのに対して、奥に見える茂倉岳と武能岳はなだらかで対照的な雰囲気です。
旧国道は今となっては人も少なく、少々荒れている箇所もあります。
道中からは紅葉が楽しめます。
進んでいくと笠ヶ岳や朝日岳も見えるようになってきました。
向かいに見える山からはるばる歩いて来たんだと思うと感慨深い。
白樺避難小屋との中間地点には鉄塔があります。
徐々に進行方向が変わってきて谷川岳が見えなくなってきます。
湯檜曽川が作った渓谷。何度も言ってますが燃えるような真っ赤な紅葉は本当に美しい。
トラバース道らしく途中には渡渉ポイントも多数あります。
正面に笠ヶ岳、奥には白毛門まで見えるようになってきました。
けっこう水量が豊富なところもあるので雨の後などの増水時は注意が必要です。
谷川岳方面が全く見えないようになってきたら白樺避難小屋はもうすぐ。
蓬峠からの合流地点。
こちらの白樺避難小屋も緊急時以外は使用しない方がいいタイプの避難小屋でした。
左手の新道を進んでいきます。注意書きもありましたが、旧道は荒れているようです。
新道はよく整備されていて非常に歩きやすい。
下っていくと平坦な道になってきます。
先ほどのトラバース道から見ていた湯檜曽川に合流。
合流したら川の右岸を歩いていきます。
渡渉のあとはルートが分かりづらいところもあるので、ルートを見失わないように注意しながら進みます。
正しいルートは整備が行き届いていて、随所にテープもあります。
河原から上を見上げると山頂付近のゴツゴツした岩場が良く見えます。危険そうなのがひと目で分かりますね。
こちらはJRの見張小屋。登山客用の小屋ではないので注意。
土合駅まであと4.2km。まだまだ距離がありますね。
ここから先は平坦でお散歩ルート。実際ここまで来ると登山しない格好の観光客がちらほらいました。
清水街道の歴史が書かれた看板がありました。勉強になりますね〜。
個人的に旧街道とか好きなので、こういうのを清水峠にも設置してほしかったと切実に思います。
長いルートでしたが、13時40分ごろ無事登山口に到着しました。
スタートから9時間ぐらいなのでかなり巻きましたね。
ここから白毛門登山口までは砂利道が続いていて徒歩20分ぐらい。
最後の方に少し雨に降られましたが、なんとか天気が保ってくれてよかったです。
登山後記
全体を通して歩きやすくて様々な景色を楽しむことができる、期待以上の素晴らしいルートでした。
紅葉の時期も良かったですが、高山植物も豊富な山域ですので、初夏の時期に「馬蹄型縦走」をやってみたくなりました。
ルートが長いので途中の蓬ヒュッテで1泊する計画でも良いかもしれませんね。
コメント (感想、質問など書いてもらえると非常に喜びます)