仙丈ヶ岳【南アルプス】日帰り百名山、南アルプス北部の美しい山

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登山レベル中

概要

日時:2018年8月

南アルプスの仙丈ヶ岳に登ってきました。3000m級の山であるにもかかわらず日帰りも可能で美しい景色を見ることができます。

登山レベル中

3000m級の山ですが危険な箇所はあまりなく、厳しい南アルプスの中では比較的難易度は低めです。

8月のお盆の時期には登山道に雪が残っていることもありませんでした。7月に登るとなると雪が残っているかもしれないので注意が必要です。

また、軽い高山病にならないよう登るスピードに気をつけましょう。体力に自信のない方は無理せず仙丈小屋で一泊するのが良いかと思います。

アクセス

登山の起点は北沢峠です。バスを乗り継がないといけないので少し大変ですが、2000m超えまでバスで行けます。北沢峠までのバスの時刻は山梨県のHPをご覧ください。

東京ー(中央線)ー甲府駅ー(バス)ー広河原BSー(バス)ー北沢峠

ルート

北沢峠~大平山荘~馬の背ヒュッテ~仙丈小屋~仙丈ヶ岳~小仙丈ヶ岳~藪沢・小仙丈ヶ岳分岐~北沢峠

コースタイム 7時間

仙丈ヶ岳登山記録

登るまで

仙丈ヶ岳といえば岩岩している南アルプス北部の山にあって少し異質の美しい山容が特徴的です。北沢峠に泊まって甲斐駒ヶ岳と同時に行く方の多いのではないでしょうか。私は2017年に甲斐駒ヶ岳に登った(その時は北沢峠からではなく黒戸尾根からですが)ので今回は仙丈ヶ岳単独で挑戦しました。

3000m級の山であるにもかかわらずさほど危険なところもありませんし、早朝に出発すれば日帰りも十分に可能なので計画しやすい山であると思います。

出発は甲府駅4時半発広河原行きのバスです。もちろんそんな時間に電車は動いていないので甲府に住んでいる方以外は前泊しないといけないです。

私はいつものようにネカフェに泊まって4時頃甲府駅に着くとバス停には既に大勢の人がいました。いくら広河原行きのバスといっても4時半発に乗れる人なんてそんなにいないだろうと思っていましたが、そんな甘くはないですね。というか、現に私がそのようにしているので同じように考える人がいて当然です。

結局2台バスが来て私は2台目に乗り、座ることが出来ましたが、かなり混雑していて立たざるを得ない方も大勢いました。バスの乗車時間が2時間10分と非常に長いので座れて本当に良かったです。バスに揺られること2時間、(ほとんど寝てたので)気が付いたら広河原に着いていました。

8月の中旬ですが、広河原は標高1520mということで(さらに寝起きで体温が低かったこともあって?)かなり寒かったです。慌ててレインウェアを着ました。

広河原に到着すると北沢峠行きのバスに乗り継ぎます。北沢峠行きのバスは広河原までのバスと比べて空いており、ガイド放送などもあって快適でした。

ちなみに広河原で降りた多くの人が北岳に向かうようでした。北岳にはいまだに行ったことがないですが、かなり良いとの噂はかねがね聞いているので私も行ってみたいです。

北沢峠は広河原に比べるとかなりこじんまりとしている感じがしました。

しかし、寂れているといった意味ではなく、人があまり訪れない秘境といった印象です。

北沢峠に来てから気が付いたのですが、甲府からだけでなく伊那市方面からも来られるようです。前日に別れた人が中央道経由で帰る予定だったので途中まで乗せてもらって伊那市方面から登る計画も可能だったなと思いました。私は天邪鬼なのであまり人がいないようなルートからアクセスしたくなるんですよね…笑

登山開始

さて、出発していきましょう。いきなり少し下りから始まります。せっかく2030mの北沢峠まで登ってきたのになんだかもったいないように感じます。登ったのは私ではなくバスの力ですが。

10分ほど歩くと太平山荘に着きます。ここまでの道のりで少々体があったまってきました。寒い中急に登り始めるのは辛いのではじめに下りでウォーミングアップするのもいい気もします。

太平山荘から先は急坂が続きます。しかし、人もあまり多くなく、沢や滝などがあって清涼感があるのでさほど苦にはなりませんでした。

2時間半登ると馬の背ヒュッテに到着します。

山頂が見えてきました!ここまでくると視界が広がって気持ちいいです。アルプスに来たんだなと実感します。

馬の背ヒュッテから10分登ると稜線上に出ます。

さらに視界が広がります。まだまだ登りはありますが、カールなどの眺望がよく、荷物が軽いのもあって全く疲れる感じがしません。

思い返してみると3000m級の山に登るときはいつもテント装備が基本だったので日帰り用の軽い装備でこんな景色が見られるなんて新鮮です。

仙丈小屋までの道のりは景色が最高です。

こちらは中央アルプスでしょうか。中央アルプスは地味ですが意外と大きい山が連なっています。

なんと、北アルプス方面まで見えます!中央右の尖っている山が槍ヶ岳、中央左の広くギザギザしている山が穂高岳ですね。

まもなく仙丈小屋に到着しました。

いい小屋ですね。日帰りの計画ができない方は仙丈小屋に泊まる方が多いようです。

小屋の周辺ですでに眺望は抜群です!

甲斐駒ケ岳と鋸岳。鋸岳は見るからに危険そうですね。2017年に甲斐駒ヶ岳に登った時に鋸岳方面から来たであろうガチガチの重装備の人がいたのが印象に残っています。

こちらがこれから目指す仙丈ヶ岳方面。ここまで来ればあと一息です。

景色を堪能したところで登山を再開します。途中の道のりはガレ場から岩稜へと変化していき、岩場を登りきると...

山頂に到着!

証拠写真です。立派な看板!

周囲をぐるっと見渡してみましょう!

まずは来た道。非常に美しいカールです。

北は甲斐駒ヶ岳と鋸岳。小仙丈ヶ岳が少し邪魔ですね。こちらはまた後によく見える場所があるのでご安心ください。

東は鳳凰三山。地蔵岳のオベリスクがはっきりと見えます。鳳凰三山は登ったことがありますが、あまり天気に恵まれなかったので天気の良い時にまた行ってみたいですね。

南東には北岳を筆頭とした白峰三山と富士山。こんなにはっきりと標高No.1とNo.2の山を一度に見られるなんて贅沢です。

南の仙塩尾根です。名前から塩見に繋がっているのは想像できますが、繋がっているといっていいのかどうか分からないぐらい長い尾根です。人が少ないというようなのでぜひ行ってみたい尾根ですね!

山頂はあまり広くはありませんがたくさんの登山客で賑わっていました。もっとも、お盆の只中なことを考えると他の山よりは少ないように感じますが。

こんな素晴らしい山に日帰りで来られるなんて素晴らしいと思う一方、せっかく来たのに1日で下山するのはもったいないという感情もあります。しかし、帰りのバスの時間があるため、泣く泣く20分ほどで山頂を後にしました。次来るときは仙塩尾根に挑戦するときですね!

帰りはちょうど甲斐駒ヶ岳を正面にして下っていきます。小仙丈ヶ岳付近で最もよく見えます。

かなり近いですね!2時間ぐらいで到着できそうな感じです。実際は一度北沢峠まで下りないといけないので5時間はかかりますが笑。

小仙丈ヶ岳からはまだ富士山と北岳を見ることができます。やはり存在感がありますね。

小仙丈ヶ岳を過ぎてしばらくすると森林限界となります。残念ですが、これで景色も見納めです。

最後に一枚。いい景色をありがとう。

その後はいくつか分岐がありますが、北沢峠まで最短の道を進みました。

急坂を下るため、あっという間に下山することができました。いくら荷物が軽いとは言え、やはりアルプスの下山は足にきます。北沢峠に到着した頃には足がぷるぷるしていました。

登山後記

仙丈ヶ岳は危険箇所も少なく、手軽に登れるのでアルプスデビューなど初心者にうってつけの山なのではないでしょうか。

また、行ってみて初めて感じましたが、南アルプス北部の名山をよく見ることができ、立地的にも恵まれている山です。

日帰りで手軽に行けるのもいいですが、個人的にはやはりアルプスは縦走してなんぼだと実感したので今度南アルプスに行くときは白峰三山縦走でしょうかね。

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