概要
日時:2022年7月
長野県と岐阜県の県境にある御嶽山に日帰りで登ってきました。
御嶽山にはロープウェイやケーブルカーなどもあって人気の山ですが、今回はそれらを利用していません。
絶景や高山植物、さらには雷鳥までも見ることができて素晴らしい山でした。
※2022年7月時点の情報です。噴火警戒レベルや入山規制については最新情報をご確認ください。
登山レベル 中
登山道は全体的によく整備されていて、危険なところや迷いそうなところはなかったです。
ただし、それなりに体力は必要で、3000mを超えるため高山病に注意、ぬかるんだ道で滑って転んでしまわないよう注意しましょう。
総じて難易度はそれほど高くはないですが、登山初心者が気軽に行けるほどではないという印象です。
アクセス
登山の起点は濁河温泉(岐阜県側)
近くに高速道路が通っていないため、なかなかアクセスしづらかったです。また、濁河温泉は公共交通機関でのアクセスはほぼ不可能。
東京からアクセスしようと思うと長野県側(木曽福島)の方がアクセスしやすいかと思います。
ルート
濁河温泉〜五の池小屋〜サイノ河原〜ニノ池山荘〜剣ヶ峰〜ニノ池山荘〜サイノ河原〜五の池小屋〜濁川温泉
コースタイム 10時間10分
濁河温泉の他にも日和田口、開田口、中の湯、田の原などさまざまなルートを取ることができます。
サイノ河原の景色が素晴らしかったので濁河温泉からのルートはおすすめです。
御嶽山登山記録
登るまで
前日の23時ごろに濁河温泉に到着して車中泊しておりました。
4時ごろに目覚め、4時45分に出発!
仙人橋が通行できなくなって登山道が変更されているようですが、案内がしっかりとあるので従って歩けば問題ないです。
登山開始
はじめの方の道はかなりぬかるんでいました。
傾斜も緩やかで歩きやすいですが、滑りやすいので足元には要注意です。
道はよく整備されていて、要所要所にポイントを表す看板もあります。
ここは「9」と書かれていますが、この時点ではどこまでの道のりで何番まで刻まれているのか不明でした。
あっという間に7合目。スイスイ登ることができます。
ジョーズ岩。ジョーズって何だろうと疑問に思っていましたが、(人喰いサメ)と書かれていました。
確かにサメっぽい見た目をした岩です。
道の脇にはお花も咲いていて目に優しい。
湯の花峠。温泉地らしい名前で良いですね。
湯の花峠は開けていて、御嶽山の山頂方面も見えてきます。
かえる岩。ちゃんとカエルに見えます。
20番目まで来てやっとこの看板が五の池までで43分割されていることが分かります。
もう半分ぐらい来たってことですね。大体の位置がわかるのは精神的にありがたい。
のぞき岩避難小屋は実に避難小屋らしい様相でした。
のぞき岩からは山頂方面がよく見えます。雲ひとつない素晴らしい天気です!
下界の方も気持ちのいい快晴!
徐々に森林も薄くなってきて植生も変化してきます。
8合目に到着!
8合目付近はそこそこ急で疲れたので少し休憩。
もうすぐ森林限界らしく、かなり明るくなってきました。
左手側の景色がはじめて見えました。乗鞍や笠ヶ岳など北アルプス方面がよく見えます!
気がついたら森林限界を突破してハイマツ帯になっていました!
景色は最高で、振り返ると大展望が広がっています。
白山のアップ。7月末だというのにまだ雪がかなり残っているのがよく分かります。
ここからは景色もよく、高山植物も豊富で天国です。
色とりどりのお花が見られます。
そして高山植物の女王コマクサも咲いていました!
斜面一面にコマクサが群生していてまさに壮観!
登山開始から3時間程度で五の池小屋に到着!森林限界を超えてからは天国でした!
五の池小屋はかなり綺麗で展望ベンチもある素晴らしい小屋です。
せっかくなのでベンチに座って景色を見ながら休憩しました。
手前に見える水たまりが五の池、奥に見えるピークが摩利支天乗越。
天気も良くて最高の景色を堪能できました。まだ山頂に着いてませんが来て良かった!と思います。
五の池小屋を後にして進みます。今度来るときは五の池小屋に泊まってみたいな。
飛騨頂上から三の池を見て、摩利支天乗越へと向かいます。
結構急な登りですが、景色が素晴らしいので苦にはなりません。
ただ中央アルプス方面は早くも雲がかかってきました。
振り返ると五の池小屋と継子岳。山の中に佇む小屋は絵になります。
標高が高くなってきたこともあり空気が薄いのですぐに息が切れてしまいます。
摩利支天乗越まで来ると剣ヶ峰方面が見えるようになります。なんて素晴らしい景色なんだ...!!
摩利支天乗越から摩利支天山までは往復35分で意外と時間がかかりそうなので行くのはやめときました。
摩利支天乗越からは一旦少し下ります。
下り切ったところにサイノ河原避難小屋があります。
個人的にはサイノ河原の雰囲気はとても好きなものでした。
ロープウェイを利用して剣ヶ峰まで最短で往復した場合、この景色や雰囲気を味わうことができないので注意です。
また、サイノ河原では雷鳥を見ることもできました。御嶽山の雷鳥は相当生息数が少ないそうなのでラッキー!
サイノ河原周辺には高山植物もたくさんあります。
チングルマの果穂。もう少し早い時期に来れば見事なチングルマの群生も見られそうです。
少し登ったところからサイノ河原と摩利支天乗越方面を振り返ります。
サイノ河原から少し登るとニノ池山荘に到着!
ここまで来ると硫黄の芳醇な香りが漂うようになってきて、活火山であることを実感します。
ちなみに目の前の沼みたいなところがニノ池。
ニノ池山荘で少し休憩したのち進んでいきます!
ここからは御嶽山の核心部。噴火の影響で立ち入り禁止となっている場所もあるので注意しましょう。
黒沢十字路まで来ると中央アルプスや南アルプス方面がよく見えます。
剣ヶ峰までは荒涼とした道が続きます。
※山頂周辺は念の為ヘルメット着用が推奨されています。
なんか奇妙な声が聞こえるなと思ったら行者の方々がいました。このような風景が見られるのも御嶽山ならでは。
右手にはニノ池、ニノ池山荘、摩利支天山と素晴らしい景色が広がっています。
左手には王滝登山口から続く道や恵那山方面がよく見えます。
景色はいいですが、道は急で直射日光をモロに浴びるので結構しんどいです。
山頂直下にはシェルターが3基あり、日陰になっているので中で休憩している人もいました。
登山開始から5時間弱、御嶽山の最高峰剣ヶ峰に到着しました!標高は3067mと久々の3000m超え。
山頂には神社の社務所もあります。
山頂からの景色を楽しみます。
中央アルプス・南アルプス方面。よく見えますが、所々に雲があって山の同定はできないのが残念。
白山も見えますが、五の池小屋付近から見るのが最も見やすくていいですね。
恵那山は地味なイメージが強いですが、さすが百名山、よく目立ちます。
火口付近もチラ見えしました。
山頂で少し休憩したのち、来た道を引き返して下山します。
ロープウェイから登る人が多いみたいで、ニノ池山荘方面に進むと一気に人が少なくなりました。
五の池小屋まで戻ります。
まだ10時なのに一気にガスってきました。
サイノ河原周辺は相変わらず雰囲気が素晴らしい。
高山植物を鑑賞しながらゆっくりと帰りました。
雲ひとつない青空もいいですし、雲が湧いた空も夏らしさがあって良い。
サイノ河原避難小屋に到着!
三の池方面に行きたかったのですが、分岐が分からなくて摩利支天乗越まで来てしまいました。
三の池方面に行きたければ五の池小屋から行く方がわかりやすいかと思います。
継子岳方面はかなりガスがかかっていました。
黒土や岩場など火山であることを感じられる道となっています。
天気が良ければ継子岳にも登ってみたいと思っていましたが、諦めて下山しましょう。
右手には三の池がよく見えます。青々としていて美しい。
五の池小屋まで戻ってきました。少し休憩したのち下山します。
登ってきた時の快晴が嘘のようにガッスガスでした。
景色は見えませんが高山植物を楽しみながら歩いていきます。
写真ではあまり伝わらないですがコマクサの群生は本当に壮観でした。
ぜひ実際に行って見てほしいです。
徐々にガスが濃くなってきます。
気がついたら樹林帯に突入していました。あとは無心でひたすら下るのみ。
のぞき岩から見ると山頂方面には厚い雲がかかっていました。
一方で下界は晴れて暑そう。
のぞき岩から先少し進んだところに小坂口と胡桃島口の分岐があります。少しわかりづらいので(特に胡桃島口に下山する人は)注意。
道はよく整備されていてスイスイ下山することができました。
下っていくと徐々にぬかるんで滑りやすくなるので注意が必要です。
もうすぐ登山口というところでパラパラと雨が降ってきました。
無事下山しました。なんとか小雨のうちに下山できて良かった。
登山後記
御嶽山は人気の山なだけあって、想像以上に良い山でした。
五の池小屋も素晴らしく、今度は泊まりでゆっくりと行ってみたいと思えるほどです。
噴火警戒レベルが低いとしても、突然噴火する可能性もあるので十分な注意は必要です。(興味があれば御嶽山の噴火の歴史を調べてみてください。衝撃的です。)
万全の装備と計画で安全に登山を楽しんでもらえればと思います!
それではまたっ!
※登山用ヘルメットは特にこだわりがなければ以下がオススメです(全4色、S/MとM/Lの2サイズがあります)。
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