甲武信ヶ岳【奥秩父】シャクナゲのトンネルを歩く

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登山レベル中

概要

日時:2023年5月

山梨県(甲州)・埼玉県(武州)・長野県(信州)の県境に位置する日本百名山、甲武信ヶ岳に登ってきました!

甲武信はキツい割に地味な山だというイメージがありましたが、日本三大峠の雁坂峠やシャクナゲのトンネルをはじめ、意外にも楽しむことができました!(キツかったのは間違い無いですが)

登山レベル 中

長いルートで体力は必要ですが、ルートは分かりやすく危険箇所もありませんでした。

ただし、渡渉があるため雨の後は控えた方が良さそうです(その場合は徳ちゃん新道が無難)。

アクセス

道の駅みとみを登山の起点として周回できます

中央自動車道「勝沼IC」より35分程度。

道の駅みとみ/西沢渓谷までは山梨市駅や塩山駅からバスも運行されているので、公共交通機関でのアクセスもしやすいです。

時刻表などの詳細はこちら(山梨市駅から)(塩山駅から)をご覧ください。

ルート

道の駅みとみ~雁坂峠~雁坂嶺~破風山~甲武信小屋~甲武信ヶ岳~甲武信小屋~木賊山~徳ちゃん新道~西沢山荘~道の駅みとみ

コースタイム 12時間

様々なルートを取ることができる甲武信ヶ岳において、雁坂峠からのルートもそこそこ一般的なルートの一つです。

他には長野県川上村側からの千曲川源流ルートなんかも魅力的ですね。

甲武信ヶ岳登山記録

登るまで

甲武信ヶ岳に登るのは実に7年ぶりになります(当時は普通に徳ちゃん新道ルートの往復)。

去年ぐらいから雁坂峠周回ルートの存在を知って、きつそうだけど登ってみたかったんですよね。

今年はあまり山に登れていないので体力的に少し不安はありますが、ロングコースに挑戦します!

5時15分ぐらいに登山開始。登山口の標高は1100mなので肌寒い。

あまり知らなかったけどメジャーなルートのようで、登山口には立派な看板もあります。

登山開始

この日は天気予報が微妙でしたが、青空が見られて嬉しい誤算です。

こんな山の中にすっごく立派な道路があります(雁坂トンネルに続く国道140号)。

自然破壊とか言われるかもしれませんが、こういうアンバランス感結構好きなんですよね。

はじめ1時間ぐらいは林道歩き。

雁坂トンネル入り口が見えてきました!

トンネルの向こうは秩父。

雁坂トンネルを通ると、この辺りの山域が奥地父と呼ばれることが実感できます。

いやほんとこんな山の中に全長6625mもの長大トンネルをよく通したものです。

雁坂トンネルを過ぎても林道がしばらく続きます。

1時間ほど歩いたところで登山口らしきところに到着。少し休憩します。

道は細めですが、よく整備されていて歩きやすい。

ナメラ沢への分岐。あまり知らなかったけど甲武信って実は沢登りでも有名な山なんですよね。

小さな渡渉。そこそこ急で足元も不安定なのでスリリングでした。

ツツジ?アカヤシオ?的なお花。似た花が多いけど識別できるようになりたいですね。

このルートは渡渉が何か所もあるので雨の後など増水時は避けた方が無難。

直近でそんなに雨が降ってなかった時でも水量は豊富でした。

ここはくつきり沢。峠まで2kmだそう。

沢沿いの道はルートを見失いやすいですが、ピンクテープがあるのでありがたい。

またまた渡渉。こちらも激しい流れでした。

この辺りから登りが急になってきます。

見事なV字の谷。

登っていくと次第に明るい雰囲気へと移り変わってきます。

トウゴクミツバツツジ?らしき鮮やかなピンクで目でも楽しめます。

新緑の季節ですね。暑くもなく寒くもなく気持ちいい時期です。

ただ、まだガンガン登っていくのでけっこうきつい。

いい感じに撮影できました。

さらに登っていくと高い木が少なくなって、景色が見えるようになってきます!

富士山までくっきり見えますね。曇り予報とは何だったのか(ありがてえ...!!)。

この辺りの雰囲気は大菩薩嶺とかに近い。

歩きやすく気持ちのいい道ですが、体力がないので早くもバテ気味です💦。

ここを登りきると峠かな?

日本三大峠 雁坂峠に到着!

他2つは針ノ木峠、三伏峠ということなので、この雁坂峠で日本三大峠を制覇したことになります!

ちなみに、雁坂トンネルが開通する前はこの登山道が国道140号として指定されていて、雁坂峠は自動車通行不可の「点線国道」としてマニアの間では有名でもあります。

新道も歩きやすくて良いですが、雁坂峠のように歴史のある道は昔の人の追体験ができるようで楽しい。

ルート案内の看板もあります。右下の奥秩父縦走路がこれからのルートにあたります(意外とアップダウン多くてきつそう!)。

こちらが笠取山方面。そういや6年前ぐらいに行った記憶があります。

この辺りは標高もそれほど高くないので、GWや5月ごろにテント泊の練習として来るのに適した山域だという印象ありますね。

そして富士山もバッチリ見えます。

こちらは乾徳山、金峰山方面。奥秩父に来るたび思いますが、山深い山域ですねえ。

少し休憩したのち、雁坂嶺方面に向かいます!

ここからは縦走路らしい明るくて気持ちのいい稜線。

次に目指す雁坂嶺までは300mのアップ。けっこう登ります。

景色はというと、木々が立ち並んでいて残念ながらよく見えません。

雁坂嶺から登ること20分、雁坂嶺に到着!

山頂はこんな感じで、こぢんまりとはしていますが、しっかりと山頂感はあります。

山頂からは富士山がなんとか見えるといった程度で、正直そんなに景色が良いわけではない。

こちらはこれから往く縦走路、目標の甲武信岳が見えるようになってきました!

休憩はそこそこにして進んでいきましょう!

正面に見えるのが東破風山、破風山。一旦下って、再度登る必要がありそうです。

木が少なくなっていて、乾徳山方面が良く見えます!

広瀬湖と富士山。広瀬湖の近くから登ってきたことを考えるとかなり歩いてきましたね。

ちなみに、縦走路を通して秩父側は見ることができませんでした。残念...

一旦下った後にまた現れる登りが縦走って感じがします。

異端かもしれませんが、「下った分を返してくれ~!」ってなるのは個人的には好きな感覚です。

山頂まで10分、頑張りましょう!!

山頂直下は結構な急登できつい。

雁坂嶺から40分程度で東破風山に到着!意外にも山頂看板がご立派。

東破風山からの景色はこれだけ。なんというか、まあ、、、微妙ですわな。

まだまだ縦走路は続きます。

広瀬湖と富士山の見える角度が変わってくると縦走してるんだなあと実感します。

東破風山から30分ぐらいで破風山(西破風山)に到着!

樹林に覆われていて展望は全くありません。

破風山から避難小屋までは200mぐらい下ります。

気がついたら結構雲が多くなってきました。雨が降りそうな感じでないだけでもありがたいです

天気が良ければ気持ちいいんだろうな~という感じの縦走路(この曇り空でも歩いていて十分楽しかった)。

まだ富士山方面はギリギリ晴れています。

破風山避難小屋に到着!

振り返ると結構下ってきたことがよくわかりますね。

ここから登り返しです。

白い砂の開けた場所にでてきました。

甲武信の山頂付近にもこんな感じのところがあった記憶があるので懐かしくなります。

標識にも甲武信ヶ岳の文字が出現してきて、目標が近づいてきているんだなあと実感します。

ここまでの道のりで既に結構疲労がたまっているので、破風山避難小屋からの登り返しはきつい。

登っていくと少し平坦になってきて、森の様子も変わってきます。

甲武信小屋までの巻道を進んでいきましょう!

11時ごろ、甲武信小屋に到着!そこそこの人で賑わっていました。

7年前に甲武信小屋でテント泊した懐かしい記憶がよみがえってきます。

「山の駅」と書かれた看板。隣の小屋の表記などもあって面白い。

甲武信小屋ですこし休憩したのち、甲武信ヶ岳に向かって進んでいきます!

振り返ると木賊山。意外にも存在感のある山ですねえ。

雲が少し多いですが、乾徳山方面も良く見えます!

甲武信小屋から20分ぐらい登ると甲武信ヶ岳に到着!

ロングコースで疲れましたが、その分達成感もひとしおです!

雲が多くて青空が見えませんが、それでも山頂からの景色は素晴らしい!

金峰まで続く縦走路、長いけどいつか走破してみたいものです。

こちらは西上州方面。長いルートですが北側の景色が見えるのは甲武信の山頂だけでした。

山頂ですこし休憩したら下山します。

雁坂峠まで7.1kmもあるんですね...。そんなに歩いてきたらそりゃ疲れるわ。

甲武信小屋まで戻ってきたら木賊山経由で下山します。

急な登りの中に白砂の開けた場所があります。

ここから振り返ると甲武信ヶ岳がきれいに見えます!

木賊山の山頂はこんな感じでまあ地味なもんです。

そういえば山頂看板とかも新しくなったようで、とてもきれいで清潔感があります。

木賊山の山頂付近は気持ちのいい針葉樹林帯。

5月末時点では少し雪が見られるという感じでした。

GWごろだと軽アイゼンやチェーンスパイク等を携行した方が良さそうな気がします。

少し進むと景色が開けます。中央に見える広瀬湖の辺りまで下っていかねばなりません。

しだいに急な下りとなっていきます。

戸渡尾根はシャクナゲでも有名で、このように辺り一面をシャクナゲが埋め尽くしていました。

鮮やかな濃いピンクのお花だけでなく、

薄いピンクのシャクナゲや、

淡いピンクのシャクナゲ、

さらには白いシャクナゲと色とりどりのシャクナゲが見られました!

一面に咲き誇る色とりどりのシャクナゲ。まるでシャクナゲのトンネルです。

シャクナゲで有名なのは知っていましたが、予想以上にシャクナゲを見られる区間が長くてびっくりしてしまいます。

シャクナゲだけでなく、ミツバツツジも見られました。

同じような色味ですが、受ける印象は全然違いますね。

シャクナゲをはじめて見てから20分ぐらい歩いてもまだシャクナゲが見られます。

近丸新道と徳ちゃん新道の分岐。ここにもシャクナゲが咲いています。

分岐で少し休憩したのち、徳ちゃん新道を下っていきます!

徳ちゃん新道もミツバツツジや、

シャクナゲが咲き誇っていて目に優しい道でした。

こんなにもたくさんきれいなお花を見ていたら視力上がりそう。

かなり下界が近くなってきたように感じます。

黄緑の新しい葉が生えているコメツガ。新緑の季節ですね。

徳ちゃん新道は結構急ではありますが、下界に近づくにつれて緩やかで歩きやすくなってきます。

展望はほとんどありませんが、新緑が気持ちのいい樹林帯で苦痛はありません。

シャクナゲや新緑だけじゃなくアカヤシオも。

甲武信ヶ岳は地味な山だと思っていましたが、この時期に来たらそんな印象は吹っ飛びました。

最後の下りは結構急ですが、道はよく整備されていて歩きやすい。

14時ごろ、無事下山しました!

登山開始から9時間ぐらいでかなり疲れました...。体力不足を実感したのでトレーニングしないとね。

登山口の近くには西沢山荘。立派な建物ですが、現在は閉鎖されております。

登山口からは林道を歩いていきます。

途中には川を見て涼みながら歩くことができるので、林道歩きもそんなに退屈することはありません。

林道を歩くこと約30分、駐車場まで戻ってきました!

山の上は雲が多かったですが、下界はカンカンに晴れていて暑かった...!

登山後記

シャクナゲが有名な甲武信ヶ岳ですが、予想以上にシャクナゲが大量に群生していて楽しみながら下山することができました!

5月中旬~6月上旬ぐらいが見頃ですので、以前登ったことがある方もシャクナゲの時期を狙ってリピートしてみてはいかがでしょうか?

昔、甲武信ヶ岳に登った時はキツい割に地味な山だなあという印象があったのですが、時を経て地味でキツい山が好きになっていたのでかなり気に入りました(笑)

今度は千曲川源流ルートで甲武信ヶ岳に登ってみたいものです。

それではまたっ!

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