剱岳【富山】険しい道の後に北アルプスを一望できる絶景!

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登山レベル高

概要

日時:2022年8月

北アルプスを代表する名峰、剱岳に登ってきました。

早月尾根ルートは非常に長く険しい道でしたが、登り切って山頂に達した際の感動もひとしおでした。

山頂からは北アルプスの山々はもちろん、富士山や南アルプスまで360°の大展望が広がっていました!

登山レベル 高

非常に長いコースですのでかなりの体力が必要です。途中には早月小屋があるので、体力に自信がなければ早月小屋にて1泊するのが無難です。

剱岳といえばカニの横ばいなど危険な山だというイメージがありますが、早月尾根は体力的にキツいだけで危険箇所はあまりありませんでした。

アクセス

登山の起点は馬場島

北陸自動車道「立山IC」より40分程度です。

公共交通機関でのアクセスはなく、富山地鉄「上市駅」よりタクシーで40分程度(約8,000円)かかります。

ルート

馬場島〜早月小屋〜剱岳〜早月小屋〜馬場島(早月尾根の往復)

コースタイム 15時間50分

剱岳登山記録

登るまで

急登マニアとして長らく憧れていた剱岳早月尾根。何年か前から機会を伺っていたんですが、ちょうど登れそうなタイミングがあったので挑戦することにしました!

前日に富山入りして馬場島の駐車場で車中泊。

この日は長丁場なのでAM3時スタート。当然辺りは真っ暗です。

駐車場から登山口まではすぐでした。

登山開始

真っ暗の中、無心で登っていきます。

多分結構急だったんでしょうが、暗くてよく分からないうちにできるだけ登っておきたい。

1時間程度登ると1200mの標識がありました。登山口で標高が750mなので、1時間で400mぐらい登ったことになります。まずまずのペースです。

富山市街が見える場所からは夜景を楽しむこともできました。

標高1600mの場所に到達した5時ごろにはすっかり明るくなってました。

空も次第に明るくなってきました。この日は天気が良さそうで何よりです。

明るくなって改めて感じますが、道はやはり急です。

まだ標高1700mぐらいですが背の高い木が少なくて明るい樹林帯です。鬱蒼とした樹林の続く南アルプスとは雰囲気が全く違いますね。

富山市街の朝焼けが見えました。なんとも幻想的な風景。

明るくなってきて景色もよく見えるようになってきました。

1921mのピークには三角点。

上を見ると青空が広がってました。天気が良いうちに登り切りたい。

高山植物もちらほらと見られるようになってきました。

左手には毛勝山。道中を通して毛勝山がよく見えます。

標高2000m、早月小屋まであと1km。もう一踏ん張りです。

池塘(というより水たまり?)がありました。

小屋までもう少しってところですが、やはり急登が続くのでしんどい。

小屋直前の開けた場所まで来ると大日岳などが姿を表します。

富山市街、富山湾方面。山の上から海が見えるのって良いですよね。

毛勝山はかなり存在感があり、登ってみたくなりました。

早月小屋に到着!登山口から3時間30分程度かかりました。結構疲れましたがまだ半分ぐらいです。

少し休憩したのちに進んでいきます。

ここからは剱岳の岩稜が見えるようになってきて核心部に入っていくような感じがあります。

少し登ったところから振り返ります。

細かなアップダウンがあり、そこそこキツいです。

毛勝山と同じぐらいの高さまで登ってきました。

右手には大日岳の奥に薬師岳まで見えるようになってきた!

森林限界を突破して視界が開けます。

剱岳のゴツゴツした岩稜がよく見えます。

振り返るとこんな感じ。かなり高いところまで登ってきましたね。

視界も良く、夏のアルプスって感じの道で歩いているだけで楽しい。

ここで標高2600m。小屋から山頂までのだいたい中間地点です。

毛勝山よりも高いところまで来たことがよく分かります。

高山植物も豊富で、色とりどりのお花を見ることができました。

特に8月中旬のこの時期はトリカブトがたくさん見られました。

ライチョウかな?と思って写真を撮りましたが、よく見るとライチョウではなさそうでした。

標高が上がってきて大日岳の奥の薬師岳がよく見えるようになってきました。

来た道を振り返るとこんな感じ。

この辺りから岩場が多くなってきます。

やはり剱岳は岩場が多い山で、存在感のある岩壁に圧倒されます。

標高も高くなってきたこともあり、急な岩場の登りはすぐに息が切れてしまいます。

景色がいいので頻繁に立ち止まって休憩します。

毛勝山はだいぶ下の方に見えるようになってきました。

薬師岳やさらに奥には笠ヶ岳までも見えるようになってきました。

ここで標高2800m、山頂まであと0.7km。もう一踏ん張りです!

この辺りからは本格的に岩場になってきます。ペイントの目印を見失わないように注意して登ります。

少々スリルのある場所もありますが、よくある岩山といった感じで危険箇所は少なかったです。

別山尾根との合流地点まで来ました!

立山〜剱岳の間はカニの横ばいなど危険箇所が多いことで有名です。

高所恐怖症の私には無理そう。体力勝負の早月尾根の方が性に合っています。

合流して数分登ると山頂に到着です!現在9時ごろなので登山口から約6時間かかりました。

早月尾根は人が少なかったですが、山頂は多くの人で賑わっていました。やはり立山方面から登ってくる人が多いようです。

山頂からは360°の眺望が広がっています。景色を見ながら登頂した達成感を噛み締めます。

毛勝山と剱岳の岩稜。毛勝山は標高2400m程度の山ですがコースは長くキツいそうです。剱岳がよく見えそうなので登ってみたくなりました。

白馬三山〜雪倉岳、栂海新道方面。個人的に気になってる縦走路ですが非常に長いコースだということが分かります。

白馬〜唐松〜五竜〜鹿島槍の稜線。キレットの様子もよく分かります。

五竜、鹿島槍方面。鹿島槍は美しい双耳峰でよく目立ちますね。

針ノ木岳、奥には常念山脈、さらに奥には富士山や南アルプスまで見えます。

そして立山方面の景色が素晴らしい!奥には笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳なども見えます。

立山の山深い中に立派なホテルが並んでいるミスマッチ感が面白かった。

山頂を満喫したのち、また長い早月尾根を下っていきます。

おそらくこれが最大の難所、カニのハサミ。ですが、それほど危険って感じではなかったです。

険しい岩場にも高山植物が見られました。

剱岳の岩稜と毛勝山が雄々しくてカッコいい。

10時ごろになると徐々に雲が多くなってきました。

まだ景色は見えていたので絶景を楽しみながら下山することができました。

早月尾根は急登として有名ですが、道中も毛勝山や大日岳などの景色が素晴らしいのでそれほど苦になりません。

登りの際は朝日で眩しくてよく見えませんでしたが、剱岳の岩壁はかなりゴツゴツしていてカッコいい。

マツムシソウの群生。マツムシソウを見るともう夏も終わるんだなあと実感します。

早月小屋まで戻ってきました。結構疲れましたが、これでもまだ山頂と登山口の中間地点です。

かなり雲が増えてきました。もう11時なので仕方ないですね。

あっという間に雲がわいてきて...

何も見えなくなってしまいました。

標高2000m。景色も見えなくなってきたのであとは無心でひたすら下っていきます。

ところどころで山野草が見られたので休憩がてら鑑賞しました。

1800mまで下ってきました。徐々に足への負担が蓄積してくるのを感じます。

雲の下まで下ってきて視界が晴れますが、やはり毛勝山の山頂付近は雲に覆われていました。

単調で急な道をひたすら下ります。

200mごとに標識があるのが非常にありがたい。この標識がなければ精神的に参ってしまいそう。

富山市街方面もよく見えるようになってきました。朝はこの1400m地点から夜景を拝みました。

1200mまで来ると急な道はあと少しで一旦終了します。

標高1100mあたりは松尾平と言われる平坦な部分が広がっています。

ただ、少しぬかるんでいるところもあるので注意が必要です。

特に暗いうちはよく見えないので踏み抜いて靴の中に水が入らないように気をつけましょう。

かくいう私も登りの時に少し濡れてしまいました。不安な方は替えの靴下があるといいかもしれません。

ベンチを過ぎると松尾平は終了。また急な道となります。

よく整備されていて歩きやすいですが、かなり急でした。

川が近づいてくるとあと少しです。

無事下山できました。登山開始から11時間、とても長い行程で疲れました。

登山口にある「試練と憧れ」の石碑。「試練と憧れ」というのはとても納得のいく登山でした。

ずっと憧れてきた剱岳早月尾根を完遂した達成感、気持ちいい疲労感に満たされながら馬場島まで戻りました。

登山後記

早月尾根ルートは確かに長くて急でしたが、覚悟して挑戦した割にはキツくはなかったです。

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根や空木岳池山尾根などの3000m級の山を麓から登り切ることができる体力があればそれほど構えることなく挑戦していいと感じます。

また、北アルプスということもあり森林限界が低くて景色を見ながら歩くことができるので精神的にも楽でした。

ひとまず、長年の目標の一つを達成したので大満足です。これからも険しい山に登るため修練に励みたいものですね。

それではまたっ!

(参考)

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