概要
日時:2022年11月
日帰りで南アルプス南部の青薙山に登ってきました。
赤崩付近からは南アルプスの山々や大井川の流れる風景のパノラマが楽しめます。
この日は天気も良く暖かくて、まさに登山日和の1日でした。
登山レベル 高
登山道は思ったよりは整備されていましたが(※南アルプス深南部比)、崩壊していて滑りやすい箇所やルートが不明瞭な箇所もありました。
入山者は極めて少なく、電波も通じないところが多いので、何かあっても自力で対応できるように準備しておきましょう。
アクセス
登山の起点は沼平ゲート
新東名自動車道「新静岡IC」または「島田金谷IC」より2時間程度です。
青薙山登山口は沼平ゲートから徒歩1時間10分、自転車で25分程度走ったところにあります。
ルート
青薙山登山口〜池ノ平〜赤崩ノ頭〜青薙山〜赤崩ノ頭〜池ノ平〜青薙山登山口
コースタイム 8時間45分
青薙山を起点に稲又山や笊ヶ岳まで行ったり、反対方向の山伏まで縦走したりするルートを取ることもできます(上級者向け)。
青薙山登山記録
登るまで
11月に入ると朝晩はかなり寒くなってきましたね。これからは近場で日帰り可能な山を楽しむ時期となります。
自宅を4時ごろ出発して沼平ゲートに到着したのが6時過ぎ。ここから自転車に乗って東俣林道を進みます。
上の記事は椹島まで自転車で行った時の記録です。良ければ参考にしてみてください。
青薙山登山口までは自転車で25分程度。ここまではアップダウンもあまりないので自転車で快適に走ることができます。
南アルプス南部のこの区域は十山株式会社の社有林。少し前に名前が変わったため、看板はテープで修正されていました。
登山開始
いきなり急な登りが続きます。
登山口の標高は910mで池ノ平は標高1700m、2時間で800mも登るかなりの急登です。
ルートは思ったよりも整備されていて、迷いそうなところはありませんでした。
基本、樹林帯の登りで眺望はあまりありませんが、木々の間から上河内岳方面がチラリと見えるところもあります。
登山口から池ノ平までの中間地点ぐらいまで登ったところからザレ場になってきて足元に注意が必要です。
傾斜がかなり急な上に足元が滑りやすいので、登りも怖いですが下山時の方が心配です。
次第に傾斜が緩やかなトラバース道になってきます。
落ち葉でルートが分かりづらそうに見えますが、実際は分かりにくい感じはなかったです。
登山口から1時間半ぐらいで池ノ平に到着!
池ノ平には湧水もあります。
水場がある平らな広い場所ですので、池ノ平でテントを張る方もいるみたいです。
池ノ平からも激しい登りが続きます。
登り切ると赤崩がよく見える場所に出ます!
ここからは南アルプス南部の山々と大井川が形成した谷が一望できます!
さらに正面には上河内岳。やっぱりアルプスの山は迫力が違います。
赤崩ノ頭に向けて高度を上げていきます。
途中には左手が開けているところもあり、景色を楽しみながら登ることができます。
赤崩ノ頭まで登り切ると南アルプス南部の大パノラマが広がっています。
大井川上流の方には赤石岳や荒川岳まで見渡すことが可能。う〜ん、最高の景色!!
さらには茶臼岳や仁田岳、光岳方面まで見えます!
素晴らしい風景を堪能したら先に進んでいきます。
赤崩ノ頭から先は地味な樹林帯の道が続きます。
年季の入った標識がありました。
意外にもルートはかなり整備されていて、迷いそうなところはありませんでした。
今は亡き「東海パルプ株式会社社有林」の看板。
気がつけば尾根沿いの道に出ます。
尾根に出ると西側の展望が良好。木が邪魔で「景色を一望できる!」って感じの場所はありませんが...。
この辺りでやっとスマホの電波が入るようになります。逆に言えば、沼平ゲートからここまでずっと圏外でした。
さらに急な登りが続きます。
点線ルートとなっていますが普通に歩きやすい道です。
この日は天気も良く、日差しも暖かくて登山日和でした。
苔が目に付く緩やかな樹林帯で南アルプス深南部っぽい雰囲気になってきました。
登山口から4時間ぐらいで青薙山の山頂に到着!
山頂の看板は新しいものに付け替えられていました。
山頂は樹林に覆われていて展望はありません。
せっかくなので展望を求めて青笹ルート分岐まで寄り道することにします。
山頂から10分程度歩くと青笹ルート分岐に到着。
木で隠れてよく分かりませんが、布引山らしきものが見えました。
さらに布引山方面に少し行ったところからは阿倍奥の山と富士山が見えました!
富士山も見られたことなので青薙山まで戻ります。展望はありませんが静かで良い山頂です。
ちなみにこんなに天気がいい日にもかかわらず、ここまで誰にも会っていません。
登ってきた時には気づきませんでしたが、戻る途中には開けた場所も少しありました。
上河内岳や聖岳がよく見えます!
けっこう急な下りで足への負担が大きい。
道中の展望は木の間から西側の山がチラチラ見える程度。
下ったところから振り返りって青薙山を見上げます。
明るい樹林帯を歩いていきます。
赤崩ノ頭付近は緩やかな道で歩きやすかったです。
赤崩ノ頭に到着すると視界が開けます!
朝も見た風景ですが、日が昇って影がなくなることでまた雰囲気が違って楽しい。
中央に見える鳥森山の奥に椹島があります。改めて見ると結構遠いことが実感させられますね。
ほんとに壮観です。日帰りできてこんなに景色がいいのに全く人がいないのが南アルプス南部って感じで素晴らしい。
実はなかなかタイミングが合わなくて、まだ南アルプス南部の百名山(光岳・聖岳・赤石岳・荒川岳)には行ったことがないんですよね。
来年の夏こそは天気に恵まれて挑戦できるといいな。
赤崩ノ頭から先はまた再度樹林帯に入ります。
結構急ではありますが、道の状態は良く、ピンクのテープもあります。
少し下って開けたところからは赤崩の岩肌がよく見えます。
名残惜しいですがこの最高の景色もこれで見納め。
おそらく今シーズンはこの辺りの山域にもう来ないのでしっかりと目に焼き付けておきます。
ちょっと下ると池ノ平に到着。
池ノ平からしばらくはトラバース道。
少しルートが分かりづらい箇所もあるので、道を間違わないよう注意して下りました。
急なのと、ザレていて滑りやすいので転ばないように気をつけましょう。
かく言う私も一度派手に転んでしまいました。
高度を下げていくと紅葉が見られるようになってきます。
木の間から上河内岳を見上げます。さっきまで同じぐらいの目線で見えてたのに、随分下ってきたんだと実感します。
最後の方は道の状態は良くなってきますが、相変わらず急な下りが続いて足への負担は大きい。
13時40分ごろ、無事下山しました。往復7時間程度の間に遭遇したのは1組だけでした。
ほんとに人が少ないエリアですね。
登山後記
下山後は沼平ゲートまでサイクリング。
赤・黄色に染まる山肌と碧い畑薙湖のコントラストが素晴らしい景色を演出していました。
ゆっくり歩きながら風景を楽しむのもいいでしょうが、颯爽と風を切りながら自転車で走るものまた気持ち良い。
沼平ゲートから近い場所には、登山をしないような観光客もちらほらいました。
沼平ゲートから近い場所に登りやすい山があれば、この辺りももっと人気になるんだろうなと思います。
沼平ゲートから近くて日帰りできるのは青薙山か茶臼岳ぐらいですかね。茶臼岳はルートの状況は青薙山より良いものの少々長いです。
この辺りの日帰り可能な山として、来年にでも大無間山に行きたいですね。それまで体力を維持できるようトレーニングを欠かさないようにしなきゃ。
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