概要
日時:2020年1月
静岡県島田市と掛川市の間にある八高山という山に登ってきました。あまり知名度が高い山ではありませんが、いい山だったと思います。身近にこのような山があるか探してみるのもいいかもしれませんね。
登山レベル低
道も整備されていますし危険箇所もありません。道標の看板も多数あるので迷う危険性も少ないです。コースタイムも短く初心者向けの山です。
アクセス
登山の起点は大井川鐵道の福用駅です。駅の隣には5台程度停められるスペースがあります。
電車でアクセスする場合、JR東海道線金谷駅で大井川鐵道に乗り換えて22分です。
行程
福用駅~八高山ハイキングコース(急斜面コース)~馬王平~八高山~馬王平~八高山ハイキングコース(なだらかコース)~福用駅
コースタイム 3時間10分
八高山登山記録
登るまで
八高山と聞いて「あ~あそこね。低山だけどいい山だよね~。」みたいな会話をできる人はなかなかいないと思います。この記事を見て実際に行こうと思う方もあまりいないのではないかと思います。
ただ私は名前が知られていないけれど良い山が日本全国実はたくさんあるということをお伝えしたくてこの記事を書きます。なのでこの記事を見て「いい山じゃん!」と思った方には各々近くのいい山を探して実際に行ってみて感想を教えて頂いきたいです。
八高山は静岡県島田市と掛川市の間にあります。残念ながら『山と高原地図』にはこのエリアはありません。じゃあどうやってそんな山を見つけたのかというと、山と渓谷社から出版されている『静岡県の山』を見て見つけました。
なんとこのシリーズ、47都道府県全てに対応しています!しかもかなりニッチな山まで掲載されているので、実際に登らなくても様々な山を知ることができて非常に面白い本です。ぜひ皆さんの身近な地域の山を探してみてください。
登山開始
スタートは大井川鐵道の福用駅です。
大井川鐵道はSLが走っていたりアプト式区間があったりと色々面白い鉄道なのでわざわざ乗りに来る価値のある鉄道だと個人的に思います。さて、福用駅は無人駅ですが趣があっていい駅です。駅の隣に駐車スペースがあるので車を停めて出発します。
駅前にあった看板にも八高山がちゃんと記載されています。こう見ると山をいくつも越えて長い道のりのような感じがしますが、実際は山頂まで2時間もかかりません。めちゃくちゃ失礼ですが、周囲に描くものがなさすぎて水増ししたようにしか感じられません。
こういう低山は登山口が分かりにくいようなイメージがあるのですが、八高山は道に出てすぐにこのような看板があるので迷う心配はいりません。
周囲はお茶畑です。さすが静岡。
先ほどの看板で曲がるとすぐに小さい神社に出ます。
八高山ハイキングコース(急斜面コース)は神社の方から登ります。(なだらかコース)に行く場合は線路沿いを進みます。今回は「急斜面コースといってもそんなに急じゃないでしょ」と甘くみていたのでもちろん急斜面コースから登ることにしました。しかし、意外にも結構な急斜面です。低山だからと侮ってはいけません。
15分ほど登ると謎のレール?のようなものが出現します。謎のレールに沿って歩く部分もあります。
何なんだろう...と気になっているうちに謎のレールは山の奥へと消えて行きました。
結局何だったのか分からず仕舞いでした。さらに15分ほど進むと分岐です。
帰りはここからなだらかコース経由で下る予定です。分岐からしばらくするとひらけた場所に出ます。
これが目標の八高山でしょうか。美しい山容です。低山だからと侮ってはいけません(2回目)。
周りは植林されているみたいです。植林されている部分には切り株もあって計画的に伐採された人工林の様相を呈しています。
振り返ると雪を冠した山々が見えます。南アルプス南部の山でしょう。
ひらけた場所から樹林帯へと進むとまた分岐です。
こちらの分岐から沢方面へ下ることもできるみたいです。先ほどから思っていましたが、この八高山、道もかなり整備されていますし分岐や道が不明瞭なところにはしっかり看板もあります。実際に来てみるまで道は荒れていてルートも分かりづらいものだと思っていました。低山だからと侮ってはいけません(3回目)。
少し進むと作業道との分岐があります。
登りなので大丈夫ですが、下りの時には間違って作業道に迷い込んでしまいそうです。そんなことを思っているとしっかりと看板が立っていました。さすがですね。
そこからさらに10分ほど歩くとひらけた場所に出ます。馬王平というらしいです。馬王平の由来となる話が書かれていました。
いい話ですね~。感動しました。
ここからは富士山がよく見えます。
馬王平まで来るとあとひと登りです。
少し登ると謎の巨大な物体が現れます。何だこれは...!?
何だろうと思っていたら看板がありました。どうやら反射鏡らしいです。反射鏡とは言っても何なのかよく分からないので看板をちゃんと読んでみました。
なんと静岡から浜松までの電波の中継基地になっているみたいです。八高山、意外とすごい山なのではないか…?
写真では大きさがあまりよく伝わらないのが残念ですが、本当に大きいです。手前のフェンスが2mちょっとぐらいの大きさだと考えるとその大きさが分かるでしょうか。
さらに10分ほど進むと白光神社に到着します。
スピリチュアルですね~。まさに心が洗われるといった感覚です。
白光神社の由緒という看板がありました。由緒ある神社なんですね。あまり意味は分かりませんがいい話ですね。感動しました。
白光神社からは5分ほどで山頂に着きました。
謎に山頂の看板が3つもあります。なぜ...?山頂は決して広くはありませんが、ベンチもあり、数人程度ならゆっくり休める広さはあります。
富士山、安倍奥山域、南アルプスが見えます。
大河川の大井川も見えます。七曲りと言われる部分で非常に蛇行していることが見て取れます。
南アルプスのアップです。聖岳あたりでしょうか。山頂にいたおじいさんによるとこの日は空気があまり澄んでいないらしく、普段はもっと綺麗に見えるみたいです。そのおじいさんと話していると、おじいさんは毎週八高山に登っているらしいです。82歳とのことでしたが元気ですね~。平日に登ったのでこの日は山頂には3人しかいませんでしたが、土日には山頂に20人ぐらいいることもあるらしいです。そんなに人気な山だったんですね。知らなくて申し訳ないです。山頂はあまり広くはありませんが居心地が良かったので30分ぐらいいました。さすがにそれだけ休んでいると寒くなってきたので下山することにしました。
下山は急斜面コースとなだらかコースの分岐までは来た道を引き返すだけです。道が整備されているのでスイスイ下山することができます。1時間も経たないうちに分岐まで到着しました。
なだらかコースで下山します。決して足が痛くなって急斜面コースを断念したという訳ではなく、純粋にいろんなコースを歩きたいということでなだらかコースを選択しました。
木立トンネル。ヒーリング効果がありそうな景色です。実際樹木が合成する油分が揮発してそれが人間にヒーリング効果を与えるみたいな話があった気がします。
茶の木トンネル。これはお茶の木なのでしょうか…?お茶の木かどうかは分かりませんがいい景色ですね!そしてあっという間に下山できました。
下山すると熊の出没情報の看板がありました。…って平成18年の情報かよ!平成18年なのは置いといて12月にも熊の出没情報があるなんて怖いですね。てっきり12月は冬眠しているものだとばっかり思っていました。
大井川鐵道の線路。ローカル線感満載で非常に懐かしい感じがします。まあ、私は出身が大都会なので懐かしいとかはないんですが。
そして茶畑。美しい。この辺りのお茶は本当に美味しいです。
こんな感じで下山してからの道のりも存分に楽しみながら福用駅に到着しました。
登山後記
正直、無名の低山だとなめていました。申し訳ないとともに自分の無知が恥ずかしいです。サクッと登れる割に登山道のバリエーションが豊かで道も整備されていて景色も綺麗でした!無名の名低山も全国各地にあると思うので是非発掘してみるのもいかがでしょうか?
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